帯脈
この経絡はまた一風変わった走行をするもので、
腰周りをぐるっと一周、腹巻きをするような形で体をまといます。
ほかの経絡は上下に走るので、
みなこの帯脈を通り、制約を受けるのです。
ぐるっと周っているので、こいつが損傷すると
下半身を牽引することが出来なく下陥症状が(帯脈の牽引機能)、
また、女性においては帯下が現れます。
帯脈の束ねる能力が落ちるために下るためですね。
(当然、色や性質によってよく寒熱虚実を弁じなくてはなりませんよ)
胎盤に対しては帯脈は、胎盤を吊り上げる糸であると言え、
こいつが無力になると引き上げられなく胎盤が不安定となり
漏胞や早産を引き起こすとされています。
帯脈は奇経であり
正経の肝胆 腎との結び付きが強い。
『中医婦人科』では帯脈が損傷される原因に、
つまずいて転ぶ・性生活の不摂生・先天不足・腎気の虚弱
などを挙げていて治療にはやはり腎気を補うことが
重要だと述べられています。
同書では帯脈の疾患として、漏胞・腎著・タイ疝・帯下
を紹介しています。

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