※お盆も通常通り診療しております。
宜しくお願い致します。
一鍼堂
こんにちは、新川です。
たい焼きに
「天然」と「養殖」があることをご存知ですか?
私はつい最近知りました。
どうやら、
たい焼きの焼き型に違いがあるらしく、
●1匹ずつ焼き上げる型(「一本焼き」とも呼ばれる)
→「天然」
●複数匹を一度に焼き上げる型
→「養殖」
(過去に流行った【およげ!たいやきくん】の影響で、
たい焼きが爆発的ブームになり、その時考案されたのが始まりだそうです。
たい焼きくん恐るべし!)
とのことです。
『およげ!たい焼きくん.com』より
某ショッピングモールで、
「天然」ものを職人さんが焼いておられ、
その姿に、『買わずには帰れないな』と思い、
購入を決意。
職人さんの手仕事をみていると、
やたらにわくわくしてしまいます!
さて、今回は、
黄帝内経素問 診要経終論篇
についての記事です。
今回は、診要経終論篇について綴って参ります。
本来ならここにまとめてある以上の内容がありますが、
なるべく分かりやすくするため、
一部を抜粋して表現させて頂いております
【診要経終論篇 第十六】
本編には、
①診察の要道について
②十二経脈がついに尽き果てたときの状況
の二つの項目について論がなされている。
①診察の要道について
黄帝が問う。「診察において、重要な点とはどのようなことか。」
岐伯が答える。「重要な点は、
天・地・人の相互関係です。
たとえば正月、二月には、天気はある一種の昇発する気象を開始し、
地気も動き出します。
このときの人気は肝にあります。
三月、四月には、天気はちょうど明るく盛んな時期にあたり、
地気も富み茂って結実しようとしています。
このときの人気は脾にあります。
五月、六月には、天気は隆盛を極め、地気は上昇します。
このときの人気は頭部にあります。
七月、八月には、陰気の粛殺の現象が出はじめます。
このときの人気は肺にあります。
九月、十月には、陰気が徐々に盛んになり、
氷結しはじめ、地気もそれにしたがって〔万物を〕閉じ蔵めます。
このときの人気は心にあります。
十一月、十二月には、氷結はさらに激しくなって陽気はひそみ、
地気は〔万物を〕しっかり閉ざしてしまいます。
このときの人気は腎にあります。
※人気 脾に在り
張琦の説によると、「三月、四月は脾に在り、九月、十月は心に在る、というのは特に難解な変わった解釈である」
というように金匱真言論篇の解釈と異なっている。
人の気と天地の気はいずれも陰陽の昇沈に依存します。
ですから、春の刺法としては、
経脈兪穴と分肉の腠理に刺鍼し、出血させて止めます。
もし、病が比較的重いものでは、
鍼を長時間留めて気が伝わってからはじめて鍼を抜きます。
病が比較的軽いものでは、鍼を短時間留めて、
経気が循環して一周したら、鍼を抜くべきです。
夏の刺法としては、孫絡の兪穴を刺鍼し、
出血させて止め、邪気をすべて取り除きます。
その鍼孔に指を当て、気が行って一周するところをみはからえば、
痛病の気は必ず下がって除かれ、そして治癒します。
秋の刺法としては、皮膚に刺鍼したり、肌肉の分理に沿って刺鍼します。
上部あるいは下部にかかわらず、同様にこの方法を運用し、
その神色に変化を認めれば止めます。
冬の刺法としては、兪竅を分理の間に深く取ります。
重病のときには、直刺して深く入れ、比較的軽症のときには、
上下左右に散鍼し、やや緩やかな〔鍼を〕すべきです。」
②十二経脈がついに尽き果てたときの状況
黄帝が問う。
「十二経脈の脈気が尽き果てるありさまはどのようなものであろうか、
教えてほしい。」
岐伯が答える。
「太陽経の脈気が尽きるときには、
病人の両眼は上向きとなり、身体はそりかえり、
手足は痙攣を起こし、顔色は白く、
絶汗を出します。絶汗が一たび出ると、死亡します。
●絶汗(別名:脱汗)
病状が重篤で、陽気が脱しようとしているとき、
すなわち陰陽がまさに離絶しようとしているときに
みられる症状である。
汗の特徴として、
滴り落ちず、ちょうど油の球のような状態である。
少陽経の脈気が尽きるときには、
病人の耳は聞こえず、
全身の骨節は弛緩し、
両眼は直視して驚いたときのようであり、
眼球は動きません。
一日半すると死亡します。
死亡するときには、
まず顔が青ざめ、青から白くなってまもなく死亡します。
●「目睘絶系」
目睘して絶系す、とは
目は直視しており、目系中の脳に属する気はすでに絶えてしまっていることをいう。
陽明経の脈気が尽きるときには、
病人の口と眼がひきつりゆがみ、
ときにはびくびく驚きやすくなり、
言語は異常をきたし、顔色は黄色です。
その経脈が通過する部位にはすべて盛躁の症状が現れ、
盛躁の症状から次第に肌肉はしびれ、
無感覚になれば死亡します。
少陰経の脈気が尽きるときには、
病人の顔色は黒く、
歯ぐきが縮み削れて、歯は異常に長くみえ、
さらに汚れや垢がたまり、腹部ははれて閉塞し、
上下不通となって死亡します。
●歯は異常に長くみえ
これは、歯が長く伸びることではなく、
歯茎が縮み削られて、
あたかも歯が長くなったようにみえること。
張景岳の説によると、
「腎は骨を主り、腎が傷られることとなる。
そこで歯根がしっかりしなくなり、
長くなって垢がたまるのである。」
太陰経の脈気が尽きるときには、
腹部は腫れて閉塞し、
呼吸がうまくゆかず、
常に噯気をしようとします。
さらに、嘔吐し、吐けば気は上逆します。
気が上逆すれば顔色は赤くなります。
もし、気が上逆しないと、
また変化して上下不通になり、
上下不通になると顔色は黒くなり、
皮毛は枯れやつれて死亡します。
厥陰経の脈気が尽きるときには、
病人の胸中は発熱し、咽喉は乾燥し、
しばしば小便があり、心胸部は煩躁します。
甚だしいと舌が巻き上がり、
睾丸は上方に縮み上がって死亡します。
以上が、十二経の脈気が尽きはててしまって傷られたときの症候です。」
黄帝問曰、診要何如。岐伯対曰、正月二月、天気始方、地気始発。人気在肝。三月四月、天気正方、地気定発。人気在脾。五月六月、天気盛、地気高。人気在頭。七月八月、陰気始殺。人気在肺。九月十月、陰気始氷、地気始閉。人気在心。十一月十二月、氷復、地気合。人気在腎。故春刺散兪及与分理、血出而止。甚者伝気、間者環也。夏刺絡兪、見血而止。尽気閉環。痛病必下。秋刺皮膚、循理、上下同法。神変而止。冬刺兪竅於分理、甚者直下、間者散下。
春夏秋冬、各有所刺。法其所在。春刺夏分、脈乱気微、入淫骨髄、病不能愈。令人不嗜食、又且少気。春刺秋分、筋攣逆気、環為咳嗽、病不愈。令人時驚、又且哭。春刺冬分、邪気著蔵、令人脹、病不愈。又且欲言語。
夏刺春分、病不愈。令人解[忄有土]。夏刺秋分、病不愈。令人心中欲無言、惕惕如人将捕之。夏刺冬分、病不愈。令人少気、時欲怒。
秋刺春分、病不已。令人惕然欲有所為、起而忘之。秋刺夏分、病不已。令人益嗜臥、又且善[宀片夢]。秋刺冬分、病不已。令人洒洒時寒。
冬刺春分、病不已。令人欲臥不能眠、眠而有見。冬刺夏分、病不愈。気上、発為諸痺。冬刺秋分、病不已。令人善渇。
凡刺胸腹者、必避五蔵。中心者、環死。中脾者、五日死。中腎者、七日死。中肺者、五日死。中鬲者、皆為傷中。其病雖愈、不過一歳必死。刺避五蔵者、知逆従也。所謂従者、鬲与脾腎之処。不知者反之。刺胸腹者、必以布[忄敫]著之、乃従単布上刺。刺之不愈、復刺。刺鍼必粛。刺腫揺鍼。経刺勿揺。此刺之道也。
帝曰、願聞十二経脈之終奈何。岐伯曰、太陽之脈、其終也、戴眼、反折、瘈瘲、其色白、絶汗乃出。出則死矣。少陽終者、耳聾、百節皆縱、目睘絶系、絶系一日半死。其死也、色先青白、乃死矣。陽明終者、口目動作、善驚、妄言、色黄。其上下経盛、不仁、則終矣。少陰終者、面黒、歯長而垢。腹脹閉、上下不通而終矣。太陰終者、腹脹閉、不得息、善噫、善嘔。嘔則逆。逆則面赤、不逆則上下不通。不通則面黒、皮毛焦而終矣。厥陰終者、中熱嗌乾、善溺、心煩。甚則舌卷、卵上縮而終矣。此十二経之所敗也。
参考文献:
『黄帝内経素問 上巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『臓腑経絡学』 アルテミシア