我々が患者を診るときにいつからその診断が始まっているか。
それは、問診時から?
触診(東洋医学では切診といいます)からでしょうか?
全て外れです。
患者さんが扉を開いた瞬間にその雰囲気をみる。
これを「神」をみると言います。
神とあるので、怪しいことを言っているように聞こえますが、
これは古来から伝えられるれっきりとした診断術なのです。
ストレスの溜まった人には、ストレスの溜まった雰囲気。
胃の悪い人には、胃の悪い雰囲気。
具体的には、姿勢や表情、声の質、歩き方などに如実に現れます。
厳密に言うと、予約をされる時の電話の声を聞いて診断が始まっています。
「五音」と言って、人は、生物は、五臓六腑の状態によって
角、微、宮、商、羽という五種類の音声を奏でます。
これらは立体的に組み合わさって音声を構成しますが、
それを聞き分けることで五臓六腑の盛衰を判断します。
それが、一鍼堂での予約は出来る限りパソコンではなく、
電話で直接声を聞いて予約を取らせて頂いている理由の一つです。
診察券を受付に出すまでに我々は既に診断を始まっているのです。
感覚的にもみなさん、ご家族、ペットの調子が悪いと、
見ていてよく分かるはずです。
我々はそのようなことを毎日、全ての状況で繰り返しています。
ですから研ぎ澄まされ、ある程度 診察室に入るまでに
どこが悪いかが分かってきます。
これを望診と呼びます。
伝統的な診断法が4つあり。四診と呼びます。
その始まりが、この望診ですので、
今回は、これを紹介いたしました。