どのような病でも
東洋医学では、その原因を虚と実というステージに分けて考える。
○虚:病の原因が、体の弱り 生気の弱りにあるものを虚という。
つまり、この状態にあると、抵抗力が無いために、大した負担でなくても体にと
ってはダメージとして残りやすい。
体を器とすると、
ヒビが多く入っていて
どんな刺激を与えても割れてしまいそうな状態。治療は、生気を建てることに専
念する。
これを補法といいます。
また…
五臓六腑のどの虚かによって
肺虚
腎虚
脾虚
などと臓腑名+虚
で呼ぶ。
また、各々の臓腑の虚のなかにも
陰(血の弱り)の弱り、陽の弱り(気の弱り)に分けて
腎の陽虚 腎の陰虚
肺の陽虚 肺の陰虚
などと呼ぶ。
陰陽 気血に関しては後に述べたい。
●実:これは、体のある箇所の気の流れが悪かったり、
ゴミが詰まって邪魔をしている場合。
東洋医学では、このゴミを邪気と呼ぶ。
器で言えば、先程の虚が脆さをさしましたが、
実は、そこについたゴミやホコリが付着した状態です。
治療は、この邪気(ゴミ)を取り去る方法を選択します。
これを寫法といいます。
しかし、邪気(ゴミ)が詰まるのは何故か。
そこには穴があるから。生気が弱っているから。という背景が存在する。
邪気の侵すところは、
必ずそこには生気の虚があるという言葉があります。
また虚が強ければ強いほど、
小さな邪気が入り込みやくなります。
ですから邪気(ゴミ)を取るにも丁寧にし取り去り、
邪気(ゴミ)のないときは生気の弱り(穴)を埋めるという立体的な治療をする
必要があります。
現代医学では邪気(ゴミ)を取ることばかり考えています。
また、取りさえすればいいのだと考えています。
癌を取れどもまた出来る。
リウマチを何故治せないか。
何故か。
生気の弱り(穴)を埋めることを怠っているからです。
医学に洋の東西関わらず
このことに気付き、
そして患者の治療にいかすべき。
患者自身も自覚して、
症状を抑えるだけの治療で満足するべきではない。
症状を抑えるだけの治療、
それは、治ったと言わず症状を黙らした、
抑え込んだと言う。
よく区別しなければならない。
木を見て森を見ずではいけない。
細分化、細分化。
医療だけでなく、
今、社会全体がこの状況に陥っている。
誤りに気付くべし。
虚実の問題。
これは非常に重要なこと。
もう一度言います。
極めて重要なことです。