下積み修行中の本多のお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
不愉快なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。


今回は「頭身を問う」についてです。

頭身を問うとは身体の何処にどんな痛みがあるか、
また痛む時間を問うことを言います。

痛みが出る大きな要因として
①「不通則通」(通じなければすなわち痛む)
②「不栄則通」(栄養できなければすなわち痛む)
で痛みが発生するとされています。
経絡の流れが、外邪・気滞・痰湿などが原因で閉ざされて、
気血の運行が滞ることでおこる「不通則通」の実証と、
本来あるべきはずの気血が不足して
臓腑と経絡を養うことができずにおこる
「不栄則通」の虚証に分けられます。

1、痛みの性質と原因
①脹痛→腹部・胸部に多く、疼痛に膨満感を伴うもので、気滞に多い。
最も多いとされている痛み。
②刺痛→腹部・胸部に多く、針で刺されるような痛みで、瘀血が原因。
③重痛→頭部・腰部・四肢に多く、疼痛に重い感覚を伴い、湿邪が原因のものが多い。
④絞痛→腹部に多く、絞めつけるような激しい痛みで、実邪の滞りでおこる。
⑤灼痛→脇部・腹部に多く、痛みに灼熱感があり、冷やすと痛みが軽減される。
経絡に火邪が入るかまたは虚熱が原因でおこることが多い。
⑥冷痛→頭部・腹部・腰部に多く、痛みに冷感を伴い温めると痛みが軽減される。
寒邪が経絡に滞るか、あるいは虚寒によるものが多い。
⑦隠痛→頭部・腹部・腰部に多く、痛みは少なく持続性がある。気血の不足が原因。
⑧掣痛→四肢に多く、引っ張られるような痛みで、肝の病症に関与する。
⑨酸痛→膝や四肢に多いだるい痛みで、湿邪により経絡が阻滞しておこる。
⑩空痛→頭部で多く空虚感のある痛みで、気血の不足が原因でおこる。

2、身体の何処が痛むかで病変のある臓腑経絡を診断
①後頭部から項背にかけての痛み:太陽経頭痛
②額から眉骨にかけての痛み:陽明経頭痛
③両側頭部の痛み:少陽経頭痛
④頭頂部の痛み:厥陰経頭痛
⑤胸の痛み:心・肺
⑥脇の痛み:肝・胆
⑦腹部の痛み:脾・胃
⑧腰部の痛み:腎


人間を含む動物には痛みという感覚が備えられています。
痛みなんて感じなかったらいいのにと思った事もありましたが、
実は痛みには重要な役割があり、動物が生きる為には必要な感覚とされているようです。
もし痛みがなかったらどうなるのか?
痛みがあるからこれ以上無理をしてはいけないと教えてくれている分けで、
痛みがなければ無理が無理と分からず無理を繰り返してしまいやがて身体は
ボロボロになり息絶えてしまいます。
動物にとって痛みとは必要な感覚なのですね。
(※治療家より補足:痛みが必要なのではなく、痛む事でその情報を訴えているので
重要なメッセージと受け取れます。五臓六腑、局所の気機の運用を整える事で
多くの痛みを取る事が出来ます。その診断に於いても痛みと言うのは有効な情報源と言えます。
腰部から腎を候うなどとは単純すぎる感が否めず、
臨床という現場にはもっともっと多くの生きた情報があります。
少しずつ勉強して感じ取って下さい。)


参考文献:
『中医学の基礎』
『中医診断学ノート』 東洋学術出版社
『実用中医学』 源草社

本多

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