<受付アルバイト募集中>
詳しくはこちら

<近日開催予定のイベント>
7月9日(日):【第四回、学生向け未来の鍼灸師相談会】→ 詳しくはこちら


こんにちは、為沢です。
張仲景の古医書『傷寒論しょうかんろん』の解説です。

今回の傷寒論は弁厥陰病脈証并治 三百八十章。
この章では、誤治により胃噦の変証となった場合の証治について詳しく述べております。



傷寒、大吐大下之、極虛、復極汗出者、
以其人外氣怫鬱、復與之水、以發其汗、因得噦。所以然者、胃中冷故也

傷寒証に誤って吐下法を行い、胃気を極度に虚させ、
津液の化生を行われない時に、表で熱気が怫鬱している場合は、
表証よりもまず裏証に対して治療を行わなければならない。

しかし、逆に裏証よりも先に表証を解こうと思い、
水を与えて解表、発汗させた。
これにより虚陽はさらに虚して脱し、
胃中は無陽のために運化せず、噦逆が生じたのである。
これは中焦の寒冷によるものである。

提要:
誤治により胃噦の変証となった場合の証治について

『現代語訳 宋本傷寒論』訳を使用:
傷寒の患者に強力な催吐と攻下を施し、
極度の正気衰弱がおこったのに、さらに猛峻な薬物で発汗させようとしても
患者の表気は鬱閉しているから汗は出ず、
そこで患者に水を飲ませて、発汗を促そうとすると吃逆(しゃっくり)がおこる。
このようになるのは、胃中が冷えるからである。


参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』   東洋学術出版社

『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房

『増補 傷寒論真髄』  績文堂

『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社

生薬イメージ画像:為沢 画

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here