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秘結 だいべんつうぜず
風秘は風痰大腸に結して通ぜず、風を発散すべし。
気秘は気とどこをり、後重せまり、いたみ、煩悶、脹満す、気を巡らすべし。
寒秘は、腹冷、痃癖、結滞す、温浦すべし。
虚秘は津液虚し血少くして、かわき渋る、潤し滑にすべし。
熱秘は実熱、気ふさがり、心滿、腹張り、煩渇す、熱をすずしくすべし。
灸＝肝兪、胆兪、腎兪、大腸兪、関元。針＝天枢、滑肉門、石門、陰交、承山。
痔漏 いぼぢ、あなぢ
尻の穴に、瘡を生じて、傷れず、あるひは傷れても、少にして癒えやすきを痔と云、
瘡潰えて、竅を作し、膿血出て、癒えがたきを漏といふ、
痔に六種あり、牡痔は、肛門の辺に、肉珠を生じて、鼠び奶のごとくにて、
うみ血をだす。
牝痔は瘡を生じ、腫れいたみ、四五日にうみ潰えて即ち散る。
脈痔は尻の回りにつぶつぶと生じ、いたみ、かゆく、膿血をだす。
腸痔は、肛門の中に、結核を生じ、血を出し、寒熱往来し、溷（こん）にゆくごとに
脱肛をなす。
血痔は大便に清血を下すことを止まず。
酒痔は酒をのむごとに、瘡出で、血をながす。
灸＝百会、気海、腎兪、大腸兪、長強、膀胱兪、三陰交。針＝秩辺、委中、陽輔。
血痔には、承山、復溜。腫痛には、飛陽。漏には、長強、商丘、承扶、
脱肛
肛門の翻り出ずるなり、肛は大腸の門なり、大腸は肺の府なるによって、
肺実すれば、秘結し、肺虚すれば脱出す。又経曰く、腎は穴を二陰にひらくと、
故に腎虚する者多く此症あり。命門兪、腎兪、長強、百会、膀胱に灸。
〜鍼灸重宝記より
秘結、痔漏、脱肛を抜粋〜
