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こんにちは、為沢です。
張仲景の古医書『傷寒論しょうかんろん』の解説です。

今回の傷寒論は弁厥陰病脈証并治 三百六十七章。
この章では、陽気が回復して自然に治る場合と、
回復しすぎて変証になる場合について詳しく述べております。



下利、脉數而渇者、今自愈。
設不差、必清膿血、以有熱故也

厥陰病の下痢で、数脈と口渇をみる場合は、
陰病中に陽症が出現し、寒熱の調和が取れているので、
下痢は自然に治る。
しかし、陽気の回復が強ければ、
脈数を示しても病は治らず、化熱して大腸に迫り、
陰絡を傷つけ、膿血便を生じさせてしまう。

提要:
陽気が回復して自然に治る場合と、
回復しすぎて変証になる場合について

『現代語訳 宋本傷寒論』訳を使用:
下痢して、脈が数であるうえに口渇があれば、
病はやがて癒えることを示唆している。
もし癒えなければ、必ず膿血便が出現するが、
これは熱邪が存在するからだ。


参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』   東洋学術出版社

『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房

『増補 傷寒論真髄』  績文堂

『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社

生薬イメージ画像:為沢 画

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢

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