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本町にあるカレー屋さんにて
本町にあるカレー屋さんにて 
(大阪一との話も聞き、友人を誘って行きました。
一口ごとに味が変わります!)

こんにちは、大原です。

芎帰調血飲第一加減きゅうきちょうけついんだいいちかげん」という方剤を耳にしました。
よく産後の体調不良などに用いられるようです。

まず、似た名前の
芎帰調血飲(きゅうきちょうけついん)」
について調べてみます。

これは「温経湯(うんけいとう)」という方剤の附方ふほう
専門書にあります。
(『中医臨床のための方剤学』より)

附方ふほう」とは
当該(もと)の方剤と
方意(方剤全体の構成意図や効能)が
類似する他の方剤あるいは加減法のことをいいます。

ざっくりと言いますと
芎帰調血飲」と「温経湯」は
方剤全体の構成や意味合いが似ているということです。
これらは二つとも活血祛瘀剤かっけつきょおざい
(蓄血・瘀血による様々な病変に使用する方剤)
に属するようです。
具体的に構成を確認し比較してみましょう。

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温経湯うんけいとう
効能:温経散寒・養血祛瘀
主治:衝任虛寒・瘀血阻滞
衝任虛寒による瘀血阻滞と続発する陰血不足でみられる
虚実・寒熱の錯雑した病態に用いる。

組成:
呉茱萸:9g、当帰・白芍・川芎・人参・桂枝:各6g、
阿膠・牡丹皮・生姜・甘草・半夏:各6g、麦門冬:9g

方意:
温経散寒と養血祛瘀を併用する。
主役は呉茱萸・桂枝で、温経散寒と血脈の通利に働く。
養血活血・調経の当帰・白芍・川芎、および活血祛瘀の牡丹皮は、養血祛瘀に働く。
養陰潤燥の阿膠・麦門冬と清虚熱の牡丹皮は、陰血を補充し虚熱を消退させ、
阿膠は止血にも働く。
人参・炙甘草・半夏・生姜は、益気健脾・和胃により生化の源を益する
全体で温経通脈・養血祛瘀・養陰清虚熱の効能が得られる。

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芎帰調血飲きゅうきちょうけついん
効能:養血健脾・行気活血
主治と方意:
産後の気血虚損と瘀血残留による多彩な症状に対し、
補血健脾の当帰・熟地黄・白朮・茯苓・甘草・大棗、
理血活血の烏薬・川芎・香附子・牡丹皮・益母草・陳皮・および
温中和胃の乾姜・生姜を配合している。
産後に限らず、気血不足の気滞血瘀で偏寒のものに広く使用するとよい。

組成:
当帰・川芎・熟地黄・白朮・茯苓・陳皮・烏薬・香附子 : 各3g
乾姜(炒黒)・益母草・牡丹皮・甘草・大棗 :各2g、生姜:0.5g

以上から、温経湯の方が、その名の通り
経を温める作用がより強く、さらに陰血を補い、
芎帰調血飲は健脾作用によって
養血に働くという違いがあるように思います。

ここで「芎帰調血飲第一加減」という方剤ですが、
どうも「芎帰調血飲第一加減」は、
上で述べた「芎帰調血飲」とは違って
桃紅四物湯とうこうしもつとう」という方剤がベースになっているとの話を
ちらっと聞きました。

・・・名前が似ているので
芎帰調血飲がベースとなる方剤かと思いきや、
似たような名前でもベースの方剤が
異なるということでしょうか。

どういうことなのでしょう?
続きます。


参考文献:
『中医臨床のための方剤学』 東洋学術出版社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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