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こんにちは、為沢です。
張仲景の古医書『傷寒論』の解説です。
今回の傷寒論は弁厥陰病脈証并治 三百六十五章。
この章では、熱生下痢の脈と予後について詳しく述べております。
・下利、脉沈弦者、下重也
「脉沈弦」は裏急を表し、熱性下痢でこれをみれば
邪実による裏急後重を表すので「下重也」という。
・脉大者、爲未止
「脉大」は熱邪が盛大であり、
病はさらに進行することを示すから、下痢はまだ止まらない。
・脉微弱数者、爲欲自止、雖発熱、不死
反対に「脉微弱数者」は、熱邪の勢いが衰え、
正気が回復することを示す。
このとき発熱があっても必ず下痢は止まり、
病は回復するので「不死」という。
提要:
熱生下痢の脈と予後について
『現代語訳 宋本傷寒論』訳を使用:
下痢して、脈が沈弦であれば、裏急後重するはずだ。
脈が大であれば、下痢はまだ止まらない。
脈が微弱で数ならば、やがて下痢は止まり、
たとえ発熱があっても、死に至ることはない。
参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房
『増補 傷寒論真髄』 績文堂
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社
生薬イメージ画像:為沢 画
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
為沢