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こんにちは、大原です。
前回は2017年の主気の推移と、
客気についての途中まで述べました。
前回までの記事
2017年の運気 その1
2017年の運気 その2
2017年の運気 その3
2017年の運気 その4
さて今回は、
2017年の客気がどのように推移していくのかを
考えていきたいと思います。
まず、客気について考えるために必要な
「司天」と「在泉」というキーワードについてです。
素問の記述で、
天の気、地の気という言葉が出てきますが、
(万物の上下は天地であるという、壮大な内容の記述があります!)
この天の気が司天で、地の気が在泉となります。
そして、運気論の中では、
「司天」とはその年一年間の気候変化を示すもので、
司天と在泉の対応関係からすると
上半期の気候変化は司天の気が主り、また、
1年間を6つに分けた客気の3つ目である三之気が司天の気となります。
そして下半期の気候変化は在泉の気が主り、
客気の6つ目(最後)である終気が在泉の気となります。
客気の順番は毎年同じですので、
1年間の客気の推移がどのようになるのかは
司天の気である三之気だけ分かれば
他の5つの気がいつなのかも分かります。
それでは具体的に2017年の客気の推移をみていきましょう。
十二支と司天の気の対応関係は、
以下のようになります。
<十二支と司天の気の対応関係>
子:少陰君火(二陰)
丑:太陰湿土(三陰)
寅:少陽相火(一陽)
卯:陽明燥金(二陽)
辰:太陽寒水(三陽)
巳:厥陰風木(一陰)
午:少陰君火(二陰)
未:太陰湿土(三陰)
申:少陽相火(一陽)
酉:陽明燥金(二陽)
戌:太陽寒水(三陽)
亥:厥陰風木(一陰)
上記カッコ書きに注目してみると、
三陰三陽の順番で、年ごとに推移していくことがわかります。
2017年の十二支は「酉」ですので
司天の気は陽明燥金(二陽)となります。
司天の気である三之気が陽明燥金ですので、
2017年の1年間の客気の推移は
以下のようになります。
<2017年の客気の推移>
一之気 : 太陰湿土
二之気 : 少陽相火
三之気(司天):陽明燥金
四之気 : 太陽寒水
五之気 : 厥陰風木
六之気(在泉):少陽君火
以上で、2017年の客気が分かりました。
さて、2017年の気候の推移はどのようになるのか、
1年の正常な気候(主気)に、
この客気が及ぼす影響を客主加臨といいます。
主気と客気をかけあわせて
1年間の気候を考えていくということですね。
続きます。
参考文献:
『黄帝内経 素問 下巻』 東洋学術出版社
『内経気象学入門』 緑書房
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。