【研修生募集】
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使い古したテフロン加工の鍋です。
自宅で使っていたテフロン加工の鍋です。炒め物にも使えて万能でしたが、
ところどころテフロンが剥げてきましたので、そろそろ替え時ですね。
今までご苦労様でした。


こんにちは、大原です。

前回に続いて7条からみていきましょう。
7条では季節と色・脈について、
8条は季節と実際の天候について記されています。
原文と意訳を記していきます。

臓腑経絡先後病脈証(第1)

(7条)
師曰、寸口脉動者、因其王時而動、假令肝王色青、四時各隨其色。
肝色青而反色白、非其時色脉、皆當病。

(8条)
問曰、有未至而至、有至而不至、有至而不去、有至而太過、何謂也。
師曰、冬至之後、甲子夜半少陽起、少陽之時陽始生、天得温和。
以未得甲子、天因温和、此為未至而至也。
以得甲子而天未温和、為至而不至也。
以得甲子而天大寒不解、此為至而不去也。
以得甲子而天温如盛夏五六月時、此為至而太過也。


(7条)
師曰、寸口脉動者、因其王時而動、
(師曰く、寸口の脈動する者は、そのさかんなる時により動す、)
→寸口部の脈は、季節によって(旺盛となる臓の気が異なり、それに応じて)変化します。

假令肝王色青、四時各隨其色。
(たとえば肝さかんなれば色青し、四時おのおのその色に従う。)
→たとえば肝気が旺盛になれば青色を呈し、
季節に応じて(変化する色と同じように)脈も変化します。

肝色青而反色白、非其時色脉、皆當病。
(肝の色青なるべきにかえって色白きは、その時の色脈に非ず、皆まさに病たるべし。)
→肝気が旺盛になるべき季節に、肺気が旺盛である白色を呈する場合は
その色・脈は季節に応じておらず、これは病を表します。

(ちなみに、四季に応じて変化する脈象は、
春:弦脈、夏:洪(鉤)脈、秋:毛脈(浮脈)、冬:石脈(沈脈)、
土用(季節の変わり目):緩脈
といわれています。
これらは素問や難経に記されています。)

(8条)
問曰、有未至而至、有至而不至、
(問いて曰く、いまだ至らざるに至るあり、至るも至らざるあり、)
→暦の上で、まだその季節になっていないのにその季節の天候になったり、
その季節になっている時期なのに、まだその天候にならないことがあり、

有至而不去、有至而太過、何謂也。
(至るも去らざるあり、至るも太過なるありとは、なんぞや。)
→その季節が終わって次の季節がやってくるはずなのにまだその季節の天候が続いていたり、
実際の天候が先の季節になっていることがあるといいますが、
これらはどういうことを言っているのでしょうか。

師曰、冬至之後、甲子夜半少陽起、少陽之時陽始生、天得温和。
(師曰く、冬至の後、甲子の夜半に少陽起こる、少陽の時に陽始めて生こり、天は温和を得る。)
→(通常の天候の移り変わりとしては、)
冬至の後、甲子の夜半(雨水)から少陽の気が起こり陽気が生まれ、天候が温かくなっていきます。

解説:
暦で「冬至」の日は甲子にあたり、
その次の甲子の日は暦で「雨水」となります。
「冬至」から60日後が「雨水」となり、
天候もやや温和で温かさが出てくるのが通常とされます。

以未得甲子、天因温和、此為未至而至也。
(もって未だ甲子を得ず、天温和なれば、これいまだ至らざるも至るとなすなり。)
→雨水の日を迎えずに天候が温かくなるのを「いまだ至らざるに至るとなす」といいます。

以得甲子而天未温和、為至而不至也。
(もって甲子を得るも天いまだ温和ならざれば、至るも至らざるとなすなり。)
→雨水の日を迎えたが天候は温かくならないのを「至るも至らざるとなす」といいます。

以得甲子而天大寒不解、此為至而不去也。
(もって甲子を得るも天の大寒解けざれば、これ至りて去らざるとなすなり。)
→雨水の日を迎えたが冬の寒さのままなのを「至るも去らざるとなす」といいます。

以得甲子而天温如盛夏五六月時、此為至而太過也。
(もって甲子を得るも天温盛んにして
夏の5,6月の時のごとければ、これ至りて太過となすなり。

→雨水の日に、夏の天候のように温かさが盛んであるのを「至りて太過となす」といいます。

今年の日本の気候は、
夏が長くて気がつけば
秋を通り越していつのまにか冬になっていた感じがします。
夏の暑気がなかなか去らなかったので、
今年は夏の暑気が「至るも去らざる」だったと
いえるのではないでしょうか。

続きます。


参考文献:
『金匱要略も読もう』 東洋学術出版社
『傷寒雑病論』 東洋学術出版社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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