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こんにちは、為沢です。
張仲景の古医書『傷寒論しょうかんろん』の解説です。

今回の傷寒論は弁厥陰病脈証并治 三百五十章。
この章では、熱厥脉証を示している場合は清法が適することについて
詳しく述べています。



傷寒脉滑而厥者、裏有熱、白虎湯主之
滑脉は脉気の往来が非常にスムーズな脈状で、
陽脉を為し、有熱を主る。
傷寒で脉滑を示し、四肢厥冷をみるのは、
熱邪が内伏して陽気が阻害され、
四肢末端まで至らせることができないからである。
原文の「裏有熱」は熱厥を指すので、
脈は沈緊を示すはずであるが、
まだ裏が燥実になっていなければ、
白虎湯で清透・伏熱すればよい。

白虎湯について
こちらを参照→【古医書】傷寒論: 弁陽明病脈証并治 二百十八章・二百十九章・二百二十章

提要:
熱厥脉証を示している場合は清法が適すること

『現代語訳 宋本傷寒論』訳を使用:
傷寒の病に罹り、脉が滑でしかも四肢が厥冷しているのは、
裏熱が激しいためこのようになるのであり、白虎湯で治療する。
知母六両  石膏一斤、砕く、布で包む  甘草二両、炙る  粳米六合
右の四味を、一斗の水で、米がとろとろになるまで煮て湯ができたら、
滓を除いて、一升を温服し、日に三回服用する。


参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』   東洋学術出版社

『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房

『増補 傷寒論真髄』  績文堂

『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社

生薬イメージ画像:為沢 画

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢

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