【週2日程度の研修生募集中】
週に2日程度(各半日)の研修生を募集しております。
学生であれば、業界の相談や
当院蔵書の閲覧、及び基礎中医学の修得を目指し、
適正があれば修行生や内弟子として
上を目指すことも可能です。
詳しくは本院まで。
期間:6ヶ月(相談により更新の余地あり)
募集二名、面接あり。
一鍼堂大阪本院:☎06-4861-0070
下野です。
今 阪急電車では、
「ピーナッツの仲間たち」とコラボした
電車が走っており、
運行当日にたまたまその電車に当たりました!
期間限定ですし、記念にと写真を一枚。
よくみたら、ピッカピカに磨かれた車体に
写真を撮っている僕が映っているではないですか。
どんな古い車両でも
新車同様にピッカピカにさせると言われる阪急電車。
さすがです!
では『薬性の歌』に参ります。
【原文】
石蜜甘平、入薬煉熟、益気補中、潤燥解毒。
葱白辛温、発表出汗、傷寒頭疼、腫痛皆散。
韭味辛温、祛除胃熱、汁清血瘀、子医夢泄。
大蒜辛温、化肉消穀、解毒散癰、多用傷目。
食塩味鹹、能吐中痰、心腹卒痛、過多損顏。
<第四十七に続く>
【解説】
石蜜は甘平。
薬に入れて練熟する。
気を益して中焦を補い、
燥を潤し解毒する。
葱白は辛温。
表を発して汗を出さす。
傷寒の頭疼や腫痛に用いる。
韭の味は辛温。
胃熱を除く。
汁は血瘀を清し、
子は夢泄に用いる。
大蒜は辛温。
肉を消化し穀を消し、
毒を解して癰を散じる。
多く使うと目を傷つける。
食塩の味は鹹。
胸中の痰を吐かす。
心腹の急な痛みに。
取り過ぎると顔色を悪くする。
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◉石蜜
ハチが集めた花蜜。
性味:甘・平
帰経:肺・脾・大腸
効能:
①潤腸通便
・虚弱な者や津液の虚による腸燥便秘に。
②清熱・潤肺止咳
・肺燥の咳嗽や無痰に。
方剤例 → 瓊玉膏。
③補中・緩急止痛
・脾胃虚弱による腹痛に。
方剤例 → 蜜草煎。
・寒疝の腹痛、四肢の冷えに。
方剤例 → 大烏頭煎。
◉葱白
ネギの新鮮な根部に近い白い茎。
性味:辛・温
帰経:肺・胃
効能:
①散寒解表
・外感風寒の発熱や悪寒に。
方剤例 → 葱豉湯。
②通陽散寒
・陰寒内盛・格陽の頬部の紅潮や腹痛、下痢、四肢の冷え等に。
方剤例 → 白通湯。
◉韭
※ここでは、本文に出てくる「子(韮子)」について記載します。
ユリ科のニラの成熟した種子。
性味:辛・甘・温
帰経:肝・腎
効能:
①温腎壮陽・固精
腎陽不足のインポテンツや勃起不全、遺精、遺尿、
精液尿、白色帯下等に。
方剤例 → 秘精丸。
◉大蒜
ユリ科ニンニクの新鮮な鱗茎。
性味:辛・温・小毒
帰経:胃・大腸
効能:
①殺虫
・鉤虫、蟯虫に。
②止痢
・細菌性の下痢に。
③止咳
・肺結核の咳嗽に。
・百日咳に。
④治瘧
・瘧疾に。
⑤解毒消腫
・皮膚化膿症の初期に。
◉食塩
海水や塩池、塩泉などの
塩水を煎じて析出する結晶。
性味:鹹・寒
帰経:胃・肺・腎
効能:
①涌吐宿食痰涎毒物
・宿食の腹満や腹痛、胸中痰飲の胸内苦悶、
痰迷心竅の精神異常に。
・毒物の誤飲や誤食に。
②清火凉血解毒
・歯茎の出血や風熱の歯痛に。
・角膜の混濁に。
・皮膚化膿症、切創、皮膚の痒みに。
③その他
・「鹹は腎に入る」ので、「引薬入腎」させる。
<参考文献>
『万病回春解説』 創元社
『万病回春.巻之1-8』 早稲田大学 古典籍総合データベース
『中医臨床のための中薬学』 医歯薬出版株式会社
『中医病因病機学』 東洋学術出版社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
下野