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こんにちは、為沢です。
張仲景の古医書『傷寒論しょうかんろん』の解説です。

今回の傷寒論は弁厥陰病脈証并治 三百四十六章。
厥陰病で陰盛陽亡の危候について詳しく述べております。



傷寒六七日不利、便發熱而利、
 其人汗出不止者、死。有陰無陽故也

病が厥陰に至り、6〜7日経過して厥逆するだけで下痢はしていない。
このとき発熱すれば、厥逆は回復して治る。
これは陽が回復して陰が衰えたからである。

しかし突然 発熱、下痢、汗出をするのは宜しくない。
この発熱は陰寒で日数が経過したことにより、外に陽が出た症状である。
汗出して止まらないのは、外では陽が脱して孤陽となり、
内では独り陰寒が盛んになっているからである。
このような「内に陰はあるが、陽はない」場合は死証である。

提要:
厥陰病で陰盛陽亡の危候について。

『現代語訳 宋本傷寒論』訳を使用:
傷寒の病に罹り六〜七日間じゃ下痢しなかったのに、
突然に発熱と下痢が現れ、患者は汗が出て止まらない場合は、
必ず死亡する。
これは陰盛陽亡の状態になっているからだ。


参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』   東洋学術出版社

『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房

『増補 傷寒論真髄』  績文堂

『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社

生薬イメージ画像:為沢 画

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢

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