【週2日程度の研修生募集中】
週に2日程度(各半日)の研修生を募集しております。
学生であれば、業界の相談や
当院蔵書の閲覧、及び基礎中医学の修得を目指し、
適正があれば修行生や内弟子として
上を目指すことも可能です。
詳しくは本院まで。
期間:6ヶ月(相談により更新の余地あり)
募集二名、面接あり。
一鍼堂大阪本院:☎06-4861-0070
小堀です。
前条文に引き続き、産後の腹痛について学んでいきます。
師曰、産婦腹痛、法当以枳実芍薬散、仮令不愈者、此為腹中有乾血著臍下。
宜下瘀血湯主之。亦主経水不利。
前条文では、産後の実証の腹痛には
枳実芍薬散を用いる。
それが無効であれば、下焦で瘀血があるため
さらに強力な下瘀血湯を用いる。
経水不利とあるように、活血去瘀の作用が強いため、
瘀血による、月経困難症、月経停止、産後の悪露残留
などにも有効である。
◉下瘀血湯
組成:大黄・桃仁・䗪虫
主治:破血下瘀
・大黄
性味:苦・寒
帰経:脾・胃・大腸・肝・心包
①瀉熱通腸 ②清熱瀉火 ③行瘀破積 ④清火湿熱
・桃仁
性味:苦・辛、平
帰経:心・肝・大腸
①破瘀行血 ②潤腸通便
・䗪虫
性味:鹹、寒。小毒
帰経:肝
作用が緩和なため、虚証挟瘀にも用いられる。
①破血逐瘀・消癥
②打撲・骨折による腫脹・疼痛
産後七八日、無太陽証、少腹堅痛此悪露不尽。
不大便、煩躁発熱、切脉微実、再倍発熱。
日晡時煩躁者不食、食則讝語、至夜即愈、宜大承気湯主之。
熱在裏、結在膀胱也。
産後七八日で、表証がなく、少腹が堅く痛むのは
悪露が下りきってなく、瘀血となってものであり、
前条文の状態と同じである。
それに加え、脈が微かに実に転じ、大便が通じず
陽明経気が盛んになる夕方に発熱煩躁して食べられない、
食べると譫語し、夜になると癒えるものには大承気湯を用いる。
前条文の下焦畜血証が進んで、
陽明腑実証が加わったものである。
参考文献:
『金匱要略も読もう』
『中医婦人科』
『中医基本用語辞典』東洋学術出版社
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
小堀