こんにちは、為沢です。
張仲景の古医書『傷寒論しょうかんろん』の解説です。

今回の傷寒論は弁厥陰病脈証并治 三百四十一章。
熱多で厥冷する場合は傷陰することについて
詳しく述べております。



傷寒發熱四日、厥反三日、復熱四日、厥少熱多者、其病當愈
病が厥冷に至り、陰陽が錯雑し、厥冷と発熱を交代するのは、
陽気の多少に決定される。
仮に厥冷日数は少なく、発熱日数が長ければ
陽が陰より勝ったことであるから病は治る。

四日至七日、熱不除者、必便膿血
しかし病が治らないのは、厥陰心包の陽が回復しすぎて
熱厥になったからであり、陰絡を傷つけて膿厥便を生じさせてしまう。

提要:
熱多で厥冷する場合は傷陰すること

『現代語訳 宋本傷寒論』訳を使用:
傷寒病に罹って発熱が四日間続き、
その後の四肢厥冷がこれに反して三日間だけで、
その後再び発熱が四日間続く場合は、
厥冷がおこった日数は少なく発熱した場合が多いので、
病はやがて癒えるはずだ。
第四日目〜第七日目まで、もし熱が下がらなければ、
きっと膿血便が出るはずだ。
〔四肢厥冷に続く二度目の発熱が、四日で終わらず
七日に及ぶなら、陽気の回復は過度であり、
熱が生じるので出血や膿の生成をみる。〕


参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』   東洋学術出版社
『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房
『増補 傷寒論真髄』  績文堂
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社

生薬イメージ画像:為沢 画

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

為沢


【受付アルバイト募集!(鍼灸学生向け)】
鍼灸の学生さんを対象に受付アルバイトを一名募集中です。
一年契約(希望により更新可能)で時給制となります。

https://www.1sshindo.com/blog/zenith12350/


返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here