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朝日に向かって伸びてました。
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小堀です。
前回に続いて、婦人産後病を学んでまいります。

産婦鬱冒、其脉微弱、嘔不能食、大便反堅但頭汗出。
所以然者血虚而厥、厥而必冒、冒家欲解必大汗出。
以血虚下厥孤陽上出、故頭汗出。
所以産婦喜汗出者亡陰血虚、陽気獨盛故当汗出陰陽乃復。
大便堅、嘔不能食、小柴胡湯主之。

前条文にでてきていた鬱冒についてかかれている。

産婦の鬱冒とは、出血により脈は微弱となり、
陰陽が調和せず脾胃の気が通じずに便は堅くなり、
気逆してしまうことで嘔気し頭に汗をかく。

下半身は血虚のために厥冷し、
上半身に孤陽が浮上して上熱下寒の状態となる。
体は上半身の熱を発散しようと、
頭に大汗をかくことで陰陽は調和を取り戻す。

しかし、発汗しても
便が堅く、嘔気して食べれないなどの症状があれば
小柴胡湯を用いるべきである。

◉小柴胡湯
『傷寒論』で少陽病に用いられる代表剤である。

組成:
・柴胡(さいこ)

柴胡
柴胡

性味:苦・微辛、微寒
帰経:肝・胆・心包・三焦

少陽病の主薬。肝気鬱結の胸脇脹痛・月経不調・気虚下陥の
症状にも常用される。
黄芩と配合することで、少陽経腑の熱を清し、
肝胆の気滞を疎泄する。

主な薬効と応用
①透表泄熱 ②疎肝解鬱 ③昇挙陽気

・黄芩(おうごん)

黄芩
黄芩

性味:苦、寒
帰経:肺・大腸・小腸・脾・胆

苦で湿を乾かし、寒で清熱することで
湿熱を清利し、とくに肺・大腸の火の清泄に働き肌表を行る。
上中二焦の湿熱火邪に適している。

主な効能と応用:
①清熱燥湿 ②清熱瀉火 ③清熱安胎

・半夏(はんげ)

半夏
半夏

性味:辛・温。有毒
帰経:脾・胃

生姜と配合することにより、
体内の鬱結を発散させ、嘔気を下降させる。

主な薬効と応用
①燥湿化痰 ②降逆止嘔 ③消痞散結

 

・生姜(しょうきょう)

生薑
生薑

性味:辛、微温
帰経:肺・脾・胃

逆気を散じ嘔吐を止めるため、
「姜は嘔家の聖薬たり」といわれ、
風寒感冒・水湿停中を問わず
胃寒気逆による悪心嘔吐に有効である。

主な薬効と応用
①散寒解表 ②温胃止嘔 ③化痰行水 ④解毒

・人参

人参
人参

性味:甘・微苦、微温
帰経:肺・脾

生化の源である脾気と、一身の気を主る肺気を補う。
虚労内傷の第一の要薬であり、気血津液の不足すべてに使用できる。
扶正去邪し、病が太陰に移行しないよう防ぐ。

主な薬効と応用
①補気固脱 ②補脾気 ③益肺気 ④生津止渇 ⑤安神益智

・甘草

甘草
甘草

性味:甘、平
帰経:十二経

脾胃の正薬である。また薬性を調和し百毒を解す。

主な薬効と応用
①補中益気 ②潤肺・祛痰止咳 ③緩急止痛 ④清熱解毒 ⑤調和薬性

 

・大棗

大棗
大棗

性味:甘、微温
帰経:脾・胃・心・肝

営血を益して発汗による傷労を防止する。
また薬性緩和にも働き、生姜の刺激を緩める。

主な薬効と応用
①補脾和胃 ②養営安神 ③緩和薬性

 


参考文献:
『金匱要略も読もう』
『中医基本用語辞典』東洋学術出版社
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

小堀

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