精とは、人体を構成し生命活動を維持する重要な物質であり、
生殖機能を支配するとともに、人体に栄養を与え、
滋潤しています。
精は広義の精と狭義の精、
先天の精と後天の精に分けられます。
狭義の精は、生長、生殖の精を指し、
具体的には腎精および腎精が変化して
出来る腎気のことを指します。
先天の精とは生命の発生と同時、
あるいはそれ以前に存在する精、
父母からから授けられた精を指し、
これは人体を形成する上での基本物質です。
後天の精とは、飲食した水穀が化生した栄養物質で、
気・血・津液などの精微物質が含まれます。
これは脾、胃によって化生され、五臓六腑を滋養し、
生命活動を維持するのに必要不可欠です。
先天の精は後天の精の生成や盛衰に影響を与える一方、
後天の精は絶えず先天の精に転化することによって
先天の精を補充し、
生体の機能を正常に保ちます。
精を陰陽属性で分類すれば、
陰精と陽精に分類されます。
陰精は腎中の陰津のもとであり、
陽精は腎中の陽気の根源です。
また陰精は腎陰に属し、陽精は腎陽に属します。
精病病機とは、先天不足あるいは後天的な栄養不足から、
精が消耗、漏出、腐敗したために、
生理機能が減退したり錯乱して発生した
病変や病理の影響のメカニズムを指します。

         王


参考文献:
『中医弁証学』
『鍼灸学[基礎編]』   東洋学術出版社

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