【方剤学】芎帰膠艾湯

【受付アルバイト募集！（鍼灸学生向け）】
鍼灸の学生さんを対象に受付アルバイトを一名募集中です。
一年契約（希望により更新可能）で時給制となります。
↓
https://www.1sshindo.com/blog/zenith12350/

芎帰膠艾湯（きゅうききょうがいとう）『金匱要略』
別名：膠艾湯・膠艾四物湯
効能：補血止血・調経安胎
主治：衝任虚損

◉婦人姙娠病脉證并治第二十
師曰く、婦人漏下する者有り、
半産の後因りて続きて下血し都べて絶えざる者有り、
妊娠して下血する者有り。
もし妊娠して腹中痛むは胞阻為り、膠艾湯之を主る。

女性の不正出血は全て
「経絡の海」と呼ばれる衝脈と
「胞胎を主る」とされ月経や妊娠を支配する任脈が
加齢や体質虚弱などで虚損した結果生じるとされる。

★胞阻：
妊娠小腹痛・子痛とも呼ばれ、妊娠期間に反復して起こる小腹部痛の発作。
血虚・虚寒・気鬱などの原因がある。

補血止血の阿膠と、温経止血の艾葉が主薬で、
諸薬を調和する甘草と四物湯を加えたもの。

◉阿膠（あきょう）

性味：甘・平
帰経：肺・肝・腎
主な効能①補血②滋陰③止血④清肺潤燥

◉艾葉（がいよう）
性味：苦・辛・温
帰経：肝・脾・腎
主な効能①散寒除湿・止痛②温経止血

◉甘草（かんぞう）

性味：平・甘
帰経：脾・肺・胃
主な効能：
①補中益気②潤肺③祛痰止咳④清熱解毒⑤調和薬性

参考文献：
『金匱要略も読もう』
『中医基本用語辞典』東洋学術出版社
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』　医歯薬出版株式会社
『腹證奇覧』　医道の日本社
『臨床 古今腹証新覧』たにぐち書店

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

小堀