こんにちは、新川です。
『三食をきちんと摂る』
というのは、養生において重要なことですが、
なかなか難しいという方が多いかもしれません。
最近、美味しい朝ご飯 を食べに
銀シャリ屋ゲコ亭(堺にあります)
へ行ってきました。
白飯が有名なお店らしく、
外見が 街の食堂 といった感じで
風情がありました。
興味のある方は是非。
(※6月〜8月ぐらいは休業されているようなので、
お気をつけ下さい!)
さて、今回は
黄帝内経素問の
五臓生成篇 です。
長くなりそうなので、
分けて更新していきます。
今回は、五臓生成篇について綴って参ります。
本来ならここにまとめてある以上の内容がありますが、
なるべく分かりやすくするため、
一部を抜粋して表現させて頂いております。
【五臓生成篇 第十】
本篇のテーマとして、
五臓と形体(五体、五味、五色)との関連についての
記述が多くある。
以下、それらのまとめである。
肝
→筋に配合し、その栄華は爪甲に現れ、酸味を好み、
辛みを多く食べると、筋脈は緊張してひきつるようになり、
爪もまた枯槁するようになる。
肝臓を制約するのは肺である。
また、青色は肝臓に配当し、
肝臓に生気があるときの色沢は、
白絹で紺色の物を包んでいるようであり、
翠の羽毛のような青色を示す。
死症の兆候を示している色沢は、
死んだ草のような青色を呈す。
・栄華
体内にある五臓の精華が体外に現す色沢のこと。
・枯槁
やせ衰えること。やつれること。
心
→脈に配合し、その栄華は顔面部に現れ、苦味を好み、
鹹味を多く食べると、血脈は伸びやかに流れず凝滞するようになり、
色沢にもまた変化が生ずるようになる。
心臓を制約するのは腎である。
また、赤色は心臓に配当し、
心臓に生気があるときの色沢は、
白絹で朱砂を包んでいるようであり、
鶏冠のような紅色を示す。
死症の兆候を示している色沢は、
かたまった血のような紅色を呈す。
・鹹
しおからい
脾
→肉に配合し、その栄華は口唇に現れ、甘味を好み、
酸味を多く食べると、肌肉は厚くなって皺をつくるようになり、
口唇もまためくれ上がるようになる。
脾臓を制約するのは肝である。
また、黄色は脾臓に配当し、
脾臓に生気があるときの色沢は、
白絹で栝蔞実(カロジツ)を包んでいるようであり、
蟹の腹のような黄色を示す。
死症の兆候を示している色沢は、
枳実(キジツ)のような黄色を呈す。
・栝蔞実
生薬名。ウリ科に属する多年生蔓草の一種
(キカラスウリ)の黄色い果実。
・ 枳実
ミカン科のダイダイ、イチャンレモン、カラタチなどの幼果。
肺
→皮に配合し、その栄華は毫毛に現れ、辛味を好み、
苦味を多く食べると、皮膚は枯槁するようになり、
うぶ毛もまた抜けるようになる。
肺臓を制約するのは心である。
また、白色は肺臓に配当し、
肺臓に生気があるときの色沢は、
白絹で紅色のものを包んでいるようであり、
豚の腹のような白色を示す。
死症の兆候を示している色沢は、
枯骨のような白色を呈す。
腎
→骨に配合し、その栄華は髪に現れ、鹹味を好み、
甘味を多く食べると、骨格に疼痛を生じるようになり、
頭髪もまた抜けるようになる。
腎臓を制約するのは脾である。
また、黒色は腎臓に配当し、
腎臓に生気があるときの色沢は、
白絹で紫色のものを包んでいるようであり、
鳥の羽毛のような黒色を示す。
死症の兆候を示している色沢は、
煤灰のような黒色を呈す。
顔面部の気色を観察する要点は、
青、黄、赤、白、黒 のいずれの色であっても、
すすけて暗い色調であれば凶であり、
かがやいて艶と潤いのある色調であれば吉である。
ただしこれらの色であっても、
その色があからさますぎるのはよろしくない。
あからさますぎるものには外面に現われぬ深い意味がないし、
また好ましい現象でもない。
それゆえ、ここでは五色の上で一種白い絹でつつんだような
外観であるべきだとされており、
これもまた、とりもなおさず五色の現れには
外面に現れぬ深い意味があるべきだということである。
(原文)
心之合脉也。其栄色也。其主腎也。
肺之合皮也。其栄毛也。其主心也。
肝之合筋也。其栄爪也。其主肺也。
脾之合肉也。其栄脣也。其主肝也。
腎之合骨也。其栄髪也。其主脾也。
是故多食鹹。則脉凝泣而変色。多食苦、則皮槁而毛抜。
多食辛。則筋急而爪枯。多食酸。則肉胝䐢而脣掲。
多食甘。則骨痛而髪落。
此五味之所傷也。故心欲苦。肺欲辛。肝欲酸。脾欲甘。腎欲鹹。
此五味之所合也。
五蔵之気。故色見青如草茲者死。
黄如枳実者死。黒如炱者死。赤如衃血者死。
白如枯骨者死。此五色之見死也。
青如翠羽者生。赤如鶏冠者生。黄如蟹腹者生。
白如豕膏者生。黒如烏羽者生。此五色之見生也。
生於心、如以縞裹朱。生於肺、如以縞裹紅。
生於肝、如以縞裹紺。生於脾、如以縞裹 栝蔞実。
生於腎、如以縞裹紫。此五蔵所生之外栄也。
色味当五蔵、白当肺辛、赤当心苦、青当肝酸、黄当脾甘、黒当腎鹹。
故白当皮、赤当脈、青当筋、黄当肉、黒当骨。
参考文献:
『黄帝内経素問 上巻—現代語訳』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『臓腑経絡学』 アルテミシア