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「何事もあまりよくせんとしていそげば、
必あしくなる。
病を治するも亦しかり。
病あれば、毉をゑらばず、
みだりに毉を求め藥を服し、
又鍼灸をみだりに用ひ、
ただりをなす事多し。
導引、按摩も亦しかり。
わが病に富否をしらで、
妄に治を求むべからず。
病に應ずると應ぜざるをゑらばず、
みだりに湯治して病をまし、
死にいたる。」

貝原 益軒『養生訓』より

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下野です。
今回の『養生訓』の記事は、
これまた現代人に通じるものであります。

内容を簡単にまとめると、
「病気を治したいからと言って、
世間で良いと言われる治療
(当時は漢方や鍼灸、温泉等)を、
自分の病気・体に
合っているかどうかも分からないのに
実践しなさんな。
合ってなければ、
反って悪化させますよ。」
といったものになります。

はい、
現代でもよくありますよね。
「●●に冷えは良くないので、温めなさい。」
「▲▲には、この食べ物が良いですよ。」
「■■を1日×リットル飲みなさい。」etc.
情報社会の現代においては、
この様なものが簡単に入ってき、
実践なさっている方が多くいます。

情報が多いことで
助かる人も多くいるのも現状で、
それは本当に良いことです。
ただ皆が皆 同じ体ではないのです。
病気を治したい一心で
色々やり過ぎてしまうのも
分からないではないですが、
そういったときこそ
冷静にご自身の体と
向き合うことが必要かもしれません。


<参考文献>
『養生訓』 貝原守一博士校訂本
『口語 養生訓』 日本評論社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

下野

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