この傷寒論のシリーズは、
当院の修行生によって毎週、水曜日の早朝に開かれる、
自主的な勉強会におけるメモ・備忘録となります。
古典の専門家によるものではなく、
一から学ぶ者の新鮮な目線を共有出来れば幸いに思います。


太陽病上篇より

6/29(水)

板書1

板書2

21条(桂枝去芍薬湯・前回の続き)
病邪が誤治によって内陥し、
病位が表からやや裏に向かった状態ではあるが、
上焦において
正邪の闘争が行われている状態だと思われる。

中焦に病邪が入り込んだ場合は、
おそらく消化器系統に関する症状などが
現れるのではないだろうか。
太陰病の項目に記載があるのであろう。他の項目でもいえることであるが、
どこに病位があるのかが重要である。

ここでは病位が上焦にあることから、
心・肺の正気が邪に抵抗することや、
その分、脈の推動力が落ちることから
脈が促となると思われる。

正気の虚によって、血液を送る力が弱まり、
それを補うために脈が早くなると思われる。


22条(桂枝去芍薬加附子湯)

微寒」とあり、
単純に陽気が損傷された場合について述べられていると
読むことができる。
21条に比べ、さらに裏に進んだ状態とも読めるが、
邪は中焦まで入り込んでいない。

21条の状態に加え、上焦の陽気の不足があるとみて、
治療は21条の桂枝去芍薬湯に加えて
上焦の陽気を補うべく附子が加えられている。

参加者:下野、新川、本多、大原、小堀


<原文>
21条
太陽病、下之後、脈促胸満、桂枝去芍薬湯主之。

22条
若微寒者、桂枝去芍薬加附子湯主之。

 

 

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