この傷寒論のシリーズは、
当院の修行生によって毎週、水曜日の早朝に開かれる、
自主的な勉強会におけるメモ・備忘録となります。
古典の専門家によるものではなく、
一から学ぶ者の新鮮な目線を共有出来れば幸いに思います。


太陽病上篇より

6/8(水)

板書

引き続き18条
「喘家」について、
中医学用語で「哮喘」という用語があり、
「哮」とは喘鳴(痰鳴)、
「喘」とは呼吸困難をあらわす
などの復習を行った。

19条
桂枝湯を服薬して吐いてしまう場合、
その後、膿血も吐くことになるという条文である。
解説本では17条との関連を指摘しているものが多くある。

17条では、酒客など、脾胃の湿熱が多くある場合に桂枝湯を用いると、
桂枝湯の中焦を補う作用が湿熱を助長し、嘔気するというものであった。

この19条では、17条よりも進んで「吐」とある。
脾胃の熱がよりきつい場合に、
「嘔」よりも程度を大きく「吐」と表現しているのではないか。
程度が大きいため、湿熱の邪が血分に入りこみ、
その血を「膿血」と表現しているのではないだろうか。

参加者:下野、新川、本多、大原、小堀


<原文>
18条
喘家作、桂枝湯加厚朴、杏子佳。

19条
凡服桂枝湯吐者、其後必吐膿血也。

 

 

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