下積み修行中の小堀のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。


小堀です。
前回に引き続き、
癥瘕について学んでいきます。

◉中医診断と治療より
癥瘕は、女性の骨盤腔内に生じた生殖器系の腫瘤。
胞宮だと『石瘕』といわれ、30歳以上に多い。
胞脈(子宮付属器)だと『腸覃』。20~50歳に多い。

◉霊枢(水脹篇)
石瘕生于胞中、寒気客于子門、子門閉塞、気不得通。
悪血当写不写、衃以留止、日以益大、状如懷子、月事不以時下。
皆生于女子。可導而下。

(訳:石瘕は胞中に生じ、寒気が子宮の入口に集まり閉塞させ、気が通じなくなる。
悪血を排泄すべき時に出せず、留まることで大きくなり、
妊娠したようになり、月経が来なくなる。
これは皆女子に生じる。導いて下すべし。)

石のように硬いと表現されているのに
「癥」ではなく、「瘕」とつけられている。
文献によって表現が異なることがわかる。

●血瘀による癥瘕
肝脾不和で衝任脈が失調し、気血が
胞宮または胞門(子宮口)に擬滞したために生じる。
可動性がなく、月経過多、血塊、月経延長、
経血が絶えず流出、周期不定、帯下が多いなどの症状がある。
妊娠しにくく、妊娠しても流産しやすい。
多量の出血を繰り返せば気血両虚もともなう。

治法:活血化瘀・理気軟堅

●痰湿による癥瘕
肝脾不和で衝任が失調し、痰湿が胞脈に集ったため生じる。
月経異常もないことが多い。
鶏卵大から妊娠10ヶ月大のものまであり、比較的軟らかく可動性がある。
月経・舌・脈に明らかな変化はない。

治法:温化痰湿

 

”瘀血や癥塊は不要なる物質の停滞であるから、下して去るべき”
(鍼灸眞髄より)

「瘕」が長期に及ぶと「癥」となると考えられるため、
早めに対処することが肝要と考えます。


参考文献:
『症状による中医診断と治療』 燎原
『針灸眞髄』医道の日本社
『中医内科学』
『現代語訳黄帝内経 霊枢』
『中医基本用語辞典』東洋学術出版社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

小堀

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here