この傷寒論のシリーズは、
当院の修行生によって毎週、水曜日の早朝に開かれる、
自主的な勉強会におけるメモ・備忘録となります。
古典の専門家によるものではなく、
一から学ぶ者の新鮮な目線を共有出来れば幸いに思います。
太陽病上篇より
4/20(水)
前回に続き6条:
火法の誤治によって、精神疾患や痙攣といった症状があらわれる、とある。
これは、風温の邪の勢いが増したためであると思う。
どちらも陽邪に属する火邪と風邪が合わさると、その火の勢いが強くなる。
たき火の炎に風が吹くと、その炎が燃え上がるようなものではないだろうか。
7条:
ここでの「陰」と「陽」は何を意味するのか?
解説本では、「陰経」と「陽経」を示しているとあり、
六経弁証の要点が記されているとある。
しかし、前後の条文では
太陽病について述べられているので、
文脈からすると
この7条でも太陽病についての記述であると考えるのが
自然ではないだろうか。
「陰」と「陽」の意味について
この条文だけでは不明である。
参加者:下野、新川、本多、大原、小堀
<原文>
第六章
太陽病、発熱而渇、不悪寒者、為温病。
若発汗已、身灼熱者、名曰風温。
風温為病、脈陰陽倶浮、自汗出、身重、多眠睡、鼻息必鼾、語言出難。
若被下者、小便不利、直視失溲。
若被火者、微乃発黄色、劇則如驚癇、時瘈瘲。
若火薫之、一逆尚引日、再逆促命期。
第七章
病有発熱悪寒者、発於陽也。
無熱悪寒者、発於陰也。
発於陽、七日愈、
発於陰、六日愈、
以陽数七、陰数六故也。