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張仲景の古医書『傷寒論』の解説です。
今回の傷寒論は弁少陰病脈証并治 三百二十一章。
この章では、少陰病で津傷し、熱結傍流する場合は、
すぐに攻下法を行わなければならないことについて詳しく述べております。
三百二十一章
少陰病、自利淸水、色純靑、
心火必痛、口乾燥者、急下、宜大承氣湯。二十。
和訓:
少陰病、自ら清水を利し、色純青なれば、
心火必ず痛み、口乾燥するものは、之を下すべし。大承気湯に宜し。二十。
・少陰病、自利淸水、色純靑、
心火必痛、口乾燥者、急下、宜大承氣湯
少陰の熱が陽明に合併して、糟粕と相結して
胃腸燥結をひきおこして下らなくなると、
津液を無理矢理 下注させて傍流し
「自利清水、色純青」となり、燥熱が陽明に結実すると
「心下必ず痛む」となり拒按を呈し、
少陰陰液が損傷して上昇できないので口舌乾燥するのである。
燥結が去らないと傍流も止まらず、
津液はいっそう枯渇し、亡陰脱液の危険があるので、
大承気湯を用いて急下させるのである。
大承気湯
こちらを参照→【古医書】傷寒論: 弁陽明病脈証并治 二百三十八章・二百三十九章
提要:
少陰病で津傷し、熱結傍流する場合は、
すぐに攻下法を行わなければならない。
『現代語訳 宋本傷寒論』訳を使用:
少陰病に罹り、水様の稀い大便の色が黒緑色であれば、
心下部は必ず痛み、口は乾燥する。
この場合は攻下法で治療すればよく、大承気湯が適当である。第二十法。
参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房
『増補 傷寒論真髄』 績文堂
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社
生薬イメージ画像:為沢 画
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
為沢