醫道日用重宝記 序

「それ醫道の玄妙なること浩々として測がたし、
ここに醫道重宝記は片郷の傭醫あるいは
醫道に志ある俗家乃ために
古人此書を著す。
始めには脉を診する大法をのべ、
薬性の枢要を顕す。
中は病因を論じ、
寒熱虚実を辨じて方をもちゆる意をしるし、
并に加減乃例を出して要剤数種を載せ
又経験乃丸散煉薬数品の名方雑方をあげ
末には日用調菜の食性能毒及び針灸の要穴
あるひは五臓六腑乃図解にいたるまで悉くこれを記せり。」


下野です。
当院の修行生である北野君が
『鍼灸重宝記』の記事を書いておりますが
(重宝記の記事はこちら → 『鍼灸重宝記』
その著者である本郷 正豊が
『鍼灸重宝記』同様に、
当時の初学者(医療関係者)向けに
鍼灸だけでなく按摩や漢方、
診断方法、養生など医学全般幅広く
書かれたハンドブック的な書物とされています。

江戸時代前期に発刊され、
江戸時代の末期まで流布したとされた
ベストセラー書物だそうです。
今は良い時代になったもので、
国立国会図書館の近代デジタルライブラリーで
閲覧が出来ますので、
ご興味のあるかたは是非見て頂ければと思います。

可能な限り、
定期的に内容を御紹介していければと
思っております。


<参考文献>
『医道日用綱目』 国立国会図書館 近代デジタルライブラリー

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

下野

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