こんにちは、本多です。
江戸時代の医家・岡本 一抱による著書
『医学切要指南』に記載されてある、
「腎間の動気論」より一節を紹介します。
岡本 一抱氏は腎間の動気を
生気の原、五臓六腑の本、脖胦(ぼつおう)、
三焦の原、守邪の神、十二経の根本、呼吸の門
等と形容しており、体の中心であるとしています。
古人(岡本一抱氏より前の時代の方)の中には太谿穴や尺位の脈で
腎間の動気を把握できるとした者がいたようですが、
一抱氏は
「腎間の動気は臍下丹田気海にあるもので
探してわかるような気ではなくこれらの諸説は間違いだ。」
古人のその見解をばっさりと切り捨てています。
そこまで言い切ってしまっていいのか?
「探してわかるような気ではない。」と
探して分からないものをどうして把握できたのか?
と疑問が残りますが、
一抱氏は次の一言で締めています。
「工夫して様々な角度から考え尽くしてください。」
と敢えて解を述べず、
僕ら(読み手)の探究心をくすぐって、
「己で解を見つけよ!」という僕らへのメッセージ(挑戦状?)を残しています。
面白いので受けて立たせて頂きます(笑)
何か発見があれば、報告させて頂きます。
本多
参考文献:
医学切要指南 『たにぐち書店』
腎間の動気とはリンパ液の事です
下焦から上焦に向かうリンパ管の内のリンパの流れを言います
そのような考え方もあるのですね。
あまり馴染みがありませんが、
大変勉強になります。