どうも、新川です。
前回の
【医家】葛洪 其ノ四 の続きです。
今までの記事はこちら
【医家】葛洪 其ノ一
【医家】葛洪 其ノ二
【医家】葛洪 其ノ三
【医家】葛洪 其ノ四
———————————————————————————
『抱朴子』
仙薬はどのようにして作るのか?
その疑問をとくヒントとなる書物が、
葛洪の『抱朴子』である。
この書物には、
錬金術、錬丹術、また仙人になる方法の
集大成が記されているといわれている。
金丹篇に、
次のような記述がある。
「丹の物体としての性格は、
これを長い間焼くほど、
その変化はいよいよ微妙なものとなる。
黄金は火に入れて百錬しても消えず、
これを埋めれば天が終わっても朽ちない。
この二物を服して人の身体を錬れば、
人を不老不死にすることができる。
これは思うに外の物を求めて自分を堅固にするものである。・・・」
黄金と丹砂(硫化水銀)の
物体として変化せず、
また形は自由に変化させることが出来るという点で、
それを体内に取り込むことで仙人となり、
不老不死となりうると発想していったと考えられる。
続く
参考文献:
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『岩波講座 東洋思想 中国宗教思想1』
『岩波講座 東洋思想 中国宗教思想2』 岩波書店
『道教の美術』 読売新聞社
『中国人の宗教・道教とは何か』 PHP新書
『道教とはなにか』 中公叢書
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。