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張仲景の古医書『傷寒論』の解説です。
今回の傷寒論は弁少陰病脈証并治 三百二十三章。
この章では、少陰病で陰寒の邪が裏の深いところにある場合、
すぐに温法を行わなければいけない。
三百二十三章
少陰病、脉沈者、急溫之、宜四逆湯。方二十二。
甘草二兩、炙 乾薑一兩、半 附子一枚、生用、去皮、破八片
右三味、以水三升、煮取一升二合、去滓、分溫再服。
強人可大附子一枚、乾薑三兩。
和訓:
少陰病、脉沈なるものは、急いで之を温めよ。四逆湯に宜し。
甘草二両、炙る 乾薑一両半 附子一枚、生で用う、皮を去る、八片に破る
右三味、水三升を以て、煮て一升二合を取り、滓を去り、分かち温め再服す。
強人は大附子一枚、乾薑三両になるべし。
・少陰病、脉沈者、急溫之、宜四逆湯
少陰病虚証の脈は微細であるが、脈沈を示していれば、
この微細はさらに小さくかすかである。
これよりすでに絶陰となろうとしているので、
これは陰寒の邪が裏の深いところにあり、
真陽が衰微して気化・上達がすでにできなくなっているので
すみやかに四逆湯を投じて急温しなければならない。
提要:
少陰病で陰寒の邪が裏の深いところにある場合、
すぐに温法を行わなければいけない。
『現代語訳 宋本傷寒論』訳を使用:
少陰病に罹って、脈が沈となった場合は、
急いで温法による治療を施さねばならず、
それには四逆湯を用いるとよい。処方を記載。第二十二法。
甘草二両、炙る 乾薑一両半 附子一個、生で用いる、皮を除く、八片に割る
右の三味を、三升の水で、
一升二合になるまで煮て、滓を除き二回に分けて温服する。
頑強な人では大き目の附子一個、乾姜は三両とする。
参考文献:
『現代語訳 宋本傷寒論』
『中国傷寒論解説』
『傷寒論を読もう』
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版社
『傷寒論演習』
『傷寒論鍼灸配穴選注』 緑書房
『増補 傷寒論真髄』 績文堂
『中医臨床家のための中薬学』
『中医臨床家のための方剤学』 医歯薬出版株式会社
生薬イメージ画像:為沢 画
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
為沢