『医界之鉄椎』より

こんにちは、下野です。
本日は随分久しぶりとなりました、
『医界之鉄椎』の記事になります。

今回ご紹介するのは、
医を生業とする者達に向けられた言葉で、
『養生訓』を記した
貝原 益軒の言葉を引用したものです。
それが
「私より前にその病人に薬を与えた医師の治療法が、
もしも誤っていたとしても前医を謗ることがあってはならない。
他医を謗り、自分の術を誇るのは徳と器量のない人間の癖である。
医師の本来あるべき姿ではない。」
というものです。

医療従事者と言うものの、
やはり一人間であるが故に、
品格、人格が大切だと古くから考えられており、
日本の医療が大きく転換した当時に
著者の和田 啓十郎が医療界、
特に医師よりも東洋医学を生業にした者達に
向けられた内容ではと推測ができます。

当時は東洋医学にとって非常に厳しい時代だったが故に
東洋医学の素晴らしさを伝えるには
東洋医学の有効性を示す以外に、
当事者たちへ意識の変換も呼びかけたのではないでしょうか。

この話は
勿論現代でも通用することですので、
医療者と言えど品格、人格を磨くことも
修行の一つであると再度考えました。

下野