下積み修行中の小堀のお勉強記事です。
勉強中でまだまだ至らない内容ですが、
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小堀です。
今日は、寒熱病篇を学んで参ります。
さまざまな症状と、治療法について述べられている。
寒熱の症状があるものが初めに書かれており、寒熱病とされている。
皮寒熱者、不可附席、毛髮焦、鼻槁腊、不得汗。取三陽之絡、以補手太陰。
肌寒熱者、肌痛、毛髮焦而脣槁腊、不得汗。取三陽于下、以去其血者、補足太陰、以出其汗。
骨寒熱者、病無所安、汗注不休。歯未槁、取其少陰于陰股之絡。歯已槁、死不治。骨厥亦然。
骨痺、挙節不用而痛、汗注煩心。取三陰之経、補之。
身有所傷、血出多、及中風寒、若有所墮墜、四支懈惰不収、名曰体惰。
取其小腹臍下三結交。三結交者、陽明、太陰也、臍下三寸関元也。
厥痺者、厥気上及腹。取陰陽之絡、視主病也。写陽補陰経也。
◉皮膚に邪気が入り、悪寒・発熱するもの(太陽病)
寝床につけない、髪がぱさつき、鼻中が乾く、無汗。
治療:飛揚(足太陽膀胱経・絡穴)または手の太陰肺経に補法
◉悪寒・発熱があり、肌肉が痛むもの。髪がぱさつき、唇は渇き、無汗。
治療:飛揚(足太陽膀胱経・絡穴)か足の太陰脾経に補法
◉骨に邪気があり、悪寒・発熱するもの。身の置き場がないほど苦しみ、汗が止まらない。
治療:歯が乾いてなければ大鐘穴(足少陰腎経・絡穴)に、歯が乾燥していたら不治である。
◉骨痺:あらゆる関節が痛み、汗がでて煩躁するもの。
治療:三陰経を補う。
◉体惰:外傷で出血し、風寒にあたったり、墜落して四肢が怠くて不自由となったもの。
治療:関元穴
◉厥痺:冷えて気逆して、腹部症状があるもの。
治療:症状によって経絡を見極め、絡穴にとる。
頚側之動脉人迎、人迎、足陽明也、在嬰筋之前。
嬰筋之後、手陽明也、名曰扶突。次脉、足少陽脉也、名曰天牖。
次脉、足太陽也、名曰天柱。腋下動脉、臂太陰也、名曰天府。
陽迎頭痛、胸満不得息、取之人迎。暴瘖気鞕、取扶突与舌本出血。
暴聾気蒙、耳目不明、取天牖。暴攣癇眩、足不任身、取天柱。
暴癉内逆、肝肺相搏、血溢鼻口、取天府。此為大牖五部。
五つの急病について述べられている。
◉陽気が逆して頭痛・胸が苦しいもの:人迎穴(足陽明胃経)に取穴
◉急に声が出なくて、舌が強張るもの:扶突穴(手陽明大腸経)
◉急に耳と目が不通になるもの:天牖穴(足少陽胆経)
◉急に痙攣して癲癇発作やめまいがあるもの:天柱穴(足太陽膀胱経)
◉熱病で津液を消耗して肝肺の邪気が争い、血が逆して口鼻からでるもの:天府穴(手太陰肺経)
臂陽明有入頄徧歯者、名曰大迎。下歯齲取之。臂悪寒補之、不悪寒写之。
足太陽有入頄徧歯者、名曰角孫。上歯齲取之。在鼻与頄前。
方病之時、其脉盛、盛則写之、虚則補之。一曰取之出鼻外。
足陽明有挾鼻入于面者、名曰懸顱。属口、対入繋目本。
視有過者取之。損有余、益不足。反者益其。
足太陽有通項入于脳者、正属目本、名曰眼系。頭目苦痛、取之在項中両筋間。
入脳乃別。陰蹻陽蹻、陰陽相交、陽入陰、陰出陽、交于目鋭眥、陽気盛則瞋目、陰気盛則瞑目。
熱厥取足太陰、少陽、皆留之。寒厥取足陽明、少陰于足、皆留之。
舌縱涎下、煩悗、取足少陰。振寒洒洒、鼓頷、不得汗出、腹脹煩悗、取手太陰。
刺虚者、刺其去也。刺実者、刺其来也。
歯と目の局所症状について述べられており、流注する経絡に取穴する。
虚すれば補い、実すれば写すという原則に則る。
・大迎穴(手陽明大腸経):下歯の虫歯。悪寒あれば補い、なければ写法。
・角孫穴(足太陽膀胱経):上歯の虫歯。
・懸顱穴(足陽明胃経):口や目の深部の症状。
・膀胱経は項部から脳に入って目の深部と連絡し、陰蹻脈と陽蹻脈に別れて睛明穴で交わる。
陽気盛んであれば目は見開き、陰気盛んであれば閉眼する。
頭痛や目痛があれば玉沈穴に取穴する。
・熱厥:足太陰脾経と足少陽胆経に取穴して置鍼する。
・寒厥:足陽明胃経と足少陰腎経に取穴して置鍼する。
・舌が弛緩して涎を流して胸苦しいもの:足少陰腎経に取穴。
・悪寒して、歯の根が合わず、無汗、腹張して苦しいもの:手太陰肺経に取穴。
春取絡脉、夏取分腠、秋取気口、冬取経輸。凡此四時、各以時為斉。
絡脉治皮膚、分腠治肌肉、気口治筋脉、経輸治骨髄五蔵。
身有五部。伏兔一。腓二、腓者、腨也。背三。五蔵之腧四。
項五。此五部有癰疽者死。
病始手臂者、先取手陽明太陰而汗出。病始頭首者、先取項太陽而汗出。
病始足脛者、先取足陽明而汗出。臂太陰可汗出。
足陽明可汗出。故取陰而汗出甚者、止之于陽。取陽而汗出甚者、止之於陰。
凡刺之害、中而不去則精泄、不中而去則致気。
精泄則病甚而恇、致気則生為癰疽也。
春は絡脈に取穴し皮膚を治し、夏は皮膚と筋肉の隙間に刺して肌肉を治し、
秋は寸口に取穴して筋脈を治し、冬は経穴に取穴して骨髄・五臓を治す。
伏兔穴・下腿・背部の督脈・五臓の兪穴・項部の督脈の部位。
これらは体の重要な部位であり、ここに癰疽ができると予後不良である。
★癰疽:どちらも体表部に起こる瘡瘍症状。
癰:局部に発病して、大きく、発赤・腫脹・熱感・疼痛があり陽症に属す。
疽:腫れが広がり境界がはっきりせず、深く皮膚色は変化せず、陰症に属す。
(中医基本用語辞典より)
刺鍼して邪気に達しても抜鍼しなければ精気を漏らしてしまい、
邪気に達せず抜鍼すると癰疽となる。
参考文献:
『現代語訳黄帝内経霊枢』
『中医基本用語辞典』東洋学術出版社
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小堀