こんにちは!北野です!
この頃通勤途中で綺麗なイルミネーションや
クリスマスツリーを見かけるようになりました。
今年も後一ヶ月かぁと思いながら季節の流れの早さを
感じると同時に子供の頃に小さいクリスマスツリーを
飾ってプレゼントを考えながらワクワクしてた
頃の事思い出したりします。(笑)
今日は八綱弁証の寒熱の続きを書いていきたいと思います。
●寒熱と表裏の関係について
《1》表寒証:表寒証とは、寒邪が肌表に侵襲して現れる証候である。
【臨床所見】
悪寒が強く発熱が軽い。頭痛、身体痛、無汗、舌苔薄白、脈浮緊など。
【証候分析】
①悪寒:
寒邪が表に侵襲して衛陽を損傷し、
肌表を温煦できなくなると起こる。
②発熱:
正気と邪気が抗争し、
陽気が閉じ込められて起こる。
③頭痛、身体痛:
寒邪が関係する経絡に阻滞し、
経気の流れが悪くなる為におこる。
④無汗:
寒邪には吸引、収縮させる特徴がある為、
腠理が閉塞して無汗となる。
⑤脈浮緊:
寒邪が表に影響し、
脈道不利となるためにおこる。
【治療】
治法:散寒解表
《2》表熱証
表熱証とは、温熱病邪か肺衛に侵襲して現れる証候である。
【臨床所見】
発熱、軽い悪寒、頭痛、口乾・微かに渇く、
時に有汗、舌辺・舌尖が紅、脈浮数など。
【証候分析】
①発熱悪寒:
熱邪が肺衛に侵襲し、
衛気を鬱滞させる事によっておこる。
熱邪は陽の邪になる為、発熱が強く、
悪寒が軽いという特徴がある。
また、口乾、微かに渇く症状をともなう。
②頭痛:
熱邪が上擾しておこる
③有汗:
熱は昇散する特徴があり、
このため腠理がゆるむと汗が出やすくなる。
④舌辺、舌尖部が紅、脈浮数:
温熱の邪があるときに現れる舌脈所見である。
【治療】
治法:散熱解表
《3》裏寒証
裏寒証とは、寒邪が臓腑に直中したり、
あるいは陽気が虚し衰退したために現れる証候である。
【臨床所見】
寒がり、四肢の冷え、口淡、口渇はない、
小便清長、大便は水様か泥状、舌淡、舌苔白、脈沈遅。
【証候分析】
①寒がり、四肢の冷え:
陽気が不足し、
身体を温煦できないためにおこる。
②口淡、口渇はない:
津液は損傷しておらず、
陰寒内盛で温まることをもとめる。
③小便清長:
腎、膀胱の気化機能が低下して、
小便は薄く大量となる。
④大便は水様か泥状:
陰寒の邪が脾胃に直中したり、
命門火衰によって温煦、
気化の作用が弱まっておこる。
⑤舌淡、脈沈遅:
陰寒内盛の現れである。
【治療】
治法:温中散寒
《4》裏熱証
裏熱証とは、外邪が裏に伝わって熱化したり、
あるいは熱邪が臓腑に直中して裏熱が盛んとなっておこる証候である。
【臨床所見】
身熱、面紅、口渇して冷たいものを飲みたがる、
煩躁多言、小便黄赤、大便乾結、舌紅、舌苔黄、脈数など。
【証候分析】
①身熱、面紅:
裏熱が盛んなため、
身熱が現れ、熱が薫蒸するため面紅となる。
②口渇して冷たいものを飲みたがる:
熱が津液を損傷しているために生じる。
③煩躁多言:
熱が心神を乱すために現れる。
④小便黄赤:
熱が盛んなため、
津液を損傷したためにおこる。
⑤大便乾結:
熱のため腸の津液が損傷し、
腸の伝導機能が失調したためにおこる。
⑥舌紅で舌苔黄、脈数:
裏熱が盛んな現れである。
【治療】
治法:清熱瀉火
以上寒熱と表裏の関係について書かせて頂きました。
次回は八綱弁証の虚実について書いていきたいと思います。
北野