こんにちは!北野です。
秋が深まってまいりましたが皆さんお変わりなくお過ごしでしょうか。
先日、僕の地元では五穀豊穣を祈願し、だんじり祭が行われました。
3日間秋晴れに恵まれ大きな事故無く無事に終える事が出来ました。
その様子を少し写真で紹介させて頂きました。
さて、前回の八綱弁証の続きで
今回は八綱の中の表裏について書きたいと思います。
●表裏の概念
表裏は、病変部位と病勢を区別する綱領である。
一般的には、皮毛、肌腠のように病の部位が浅いものは、
表に属しており、臓腑、血脈、骨髄のように
病の部位が深いものは、裏に属している。
◎表裏弁証
●表証
表証とは、六淫の邪気が皮毛、
口鼻から体内に侵入するときにおこる証候である。
表証は外感病の初期によくみられ、
発病が急であり、変化が早く、
病程が短いという特徴がある。
【症状】
悪寒、発熱、脈浮、頭痛、苔薄白、
鼻閉、鼻水、身体痛、咳嗽などともなう。
【証候分析】
①発熱:
外邪が肌表を襲うため、肌表を守る衛気が邪気と抗争し、
それが鬱することにより発熱する。
②悪寒(悪風):
衛気が閉じ込められ肌表に行き渡らず
正常な温煦を得られないためにおこる。
③苔薄白:
邪気が裏に入らなければ、
舌象には変化は現れないので、薄白苔である。
④頭痛・身体痛:
邪気が経絡に鬱滞し、気血の運行を妨げる。
⑤脈浮:
衛気と邪気が肌表で抗争していることを表し、
脈気が外に向かって流れる。
⑥鼻閉・鼻水・咳嗽:
肺は皮毛をつかさどり、鼻に開竅する。
邪気が皮毛 、口鼻から侵入して、肺の宣発、
粛降機能が失調すると、鼻閉・鼻汁が出る、
咳嗽などの症状がおこりやすくなる。
【治療】
治法:疏風解表
治療穴:手太陰肺経、手陽明大腸経、足太陽膀胱経を主に取る。
●裏証
裏証とは、疾病が深い部位(臓腑・気血・骨髄)にある証候である。
【病因病機】
外感病:表邪が裏に侵入 外邪が直接臓腑を侵襲”直中”
内傷病:ストレス、飲食不摂生、肉体疲労
【症状】
裏証の病因病機は広範囲に及ぶため、症状も多様である。
臨床所見において、表証が認められない疾患は、
裏証に属するものと考えられる。
脈は一般に沈で、舌象にも種々の異常所見が現れる。
【治療】
裏証の範囲は非常に広いので、その治法も多種多様である。
具体的な証候に基づいて、治法を決定しなければならない。
次回は八綱弁証の中の寒熱について書いていきたいと思います。
参考文献:
中医診断学ノート 東洋学術出版社
針灸学 東洋学術出版社