宮村です。
今回は臓腑弁証の腎・膀胱病弁証の
膀胱気化不利について勉強した内容を書いていきます。

膀胱気化不利
膀胱は州都の官にして津液蔵され、
気の気化作用によって尿が排泄される。
暴行気化不利とは膀胱の気化作用が機能しなくなり
排尿機能が阻害されたり減退することで
小便が通じなくなったり通りが悪くなったりする
降閉という病変が起きる。

これら病理の原因は腎経の瘀熱や膀胱の湿熱、
あるいは中焦の湿熱が
膀胱に流れ込んだものなどがあり
そのために膀胱に熱が蓄積し、
水と熱が結合して気化不利になり、
小便不利となる。
その病理の特徴は尿が減少して黄赤色になり、
ぽたぽたとしか出ないか全く出なくなる事である。
小便が通じなくなるのは
膀胱と腎の両方に熱があるからである。
腎と膀胱が熱せられると熱が膀胱に入り、
熱気が盛んになって膀胱に凝結するので、
小便を渋らせて不通にする。

また腎陽が不足し命火が衰えれば、
膀胱が虚寒になり、気化機能が働かなくなる。
すると小便を排出する力がなくなり、
ポタポタとしか出ずすっきりしない。
このとき尿は澄んで白い。
これは腎の気化機能が働かないために
膀胱の気化機能がうまくいかなくなったものである。

この他、瘀血が精を腐敗させたり尿濁が瘀結して
膀胱や尿道を塞いだために
膀胱の気化機能が働かなくなったものがある。
この場合、少腹の脹痛や急痛や
陰茎の刺痛などの症状をともなうことが多い。


参考文献:
『東洋医学概論』 医道の日本社
『針灸学 基礎編』  東洋学術出版
『中医病因病機学』  東洋学術出版

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

宮村

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