精について調べた事
・広義の精
精=生
精は精気であり生気または正気に繋がる。
万物を構成する根源
春秋戦国時代 宋金开(ソウケン)、尹文 唯物論哲学家
精気が万物を構成する根源であるとする学説を提出
”凡そ物の精とは、これすなわち生たり。
下は五穀を生じ、上は列星を為る
天の精気と地の形気が融合すれば人は生成され生存する 。”
『中医病因病機学』 概論より抜粋
・狭義の精
腎精、両親から受け継がれる先天の精と
飲食から化生される後天の精
生命の生長、発育、生殖に関わる。
”精は精気ともいわれている。
人体の各種機能をささえる基本物質である。
~中略~
精には先天の精と後天の精があり
先天の精は父母から受け継いだ生殖の精である。
一方、後天の五臓六腑の精ともいわれ、
脾胃で飲食物から化成されて作られ、
五臓六腑に供給される。
五臓六腑は、
この精によりそれぞれの生理活動を営んでおり、
その余剰物は腎に貯蔵される。”
『中医学の基礎』 腎の生理機能から抜粋
・漢字の成り立ちから調べた精
「精」は「米+青」の形声文字で
「青」はさらに「生+丹」に分けられ
「精」=米+生+丹
それぞれの意味
米…稲穂の象形文字
生…土から草木がはえる様子
丹…丼→丹→月の変化。
井戸の中の澄み切った水、もしくは土の中の翡翠(宝石)
また米を磨いてできたエキス分という意味があるともいわれ
漢字のパーツそれぞれをみても
生きていくためのエネルギー(狭義の精)もしくは
生命そのもの(広義の精)を指しているのではと感じる。
また米を精の字に加えるあたりに
当時の人達にとって食料が命に直結したものであり
現代人とは死生観自体がまったく
違っていると考えさせられました。