下積み修行中の奥村のお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。


こんにちは、奥村です。
先日、南雲吉則さんという医師の本を読んでいる際、
糖尿病に関する、興味深い考え方がありました。

そのことに触れる前に、西洋医学における糖尿病について調べました。
厚生労働省によると、糖尿病はいくつかの種類に分類されます。

①Ⅰ型糖尿病:膵臓のβ細胞というインスリンを作る細胞が破壊され、
インスリンの絶対量が足りなくなって起こる。
②Ⅱ型糖尿病:生活習慣によって、インスリンの出る量が少なくなって起こる。
③遺伝子の異常で起こる糖尿病
④妊娠糖尿病:妊娠中に発見された糖尿病で、新生児に影響する可能性がある。

また、糖尿病には三大合併症があります。
糖尿病網膜症 :網膜の毛細血管の易出血、重度になると網膜剥離・失明の可能性がある。
糖尿病神経障害:毛細血管が傷つき末梢神経に栄養が行き届かず痺れる、
重度になると、感染を伴い四肢の切断を余儀なくされる可能性がある。
糖尿病腎症  :腎臓の濾過機能に障害が出て、タンパク質などの
人体に必要な栄養素が尿中に排出されてしまう。
重度になると、本来尿として排出されるべき尿素窒素が
腎臓で濾過されず尿毒症となる可能性がある。

この三大合併症について、南雲医師の見解をまとめると次のようになります。

糖尿病は糖などの栄養素の摂取過多に対する身体の反応である。
①糖尿病網膜症に関しては、目を見えなくすることで、
食物の認識をできないようにし、栄養の摂取をしにくくする。
②糖尿病神経障害に関しては、足腰を障害することで、
食物を掴んだり、獲物を追いかけたり捕らえたりできなくする。
③糖尿病腎症に関しては、栄養素(糖も含む)を
体外に尿として排出することで、栄養過多に対抗する。

このように、獲物を見えなくしたり、追いかけられなくしたり、
体内の過剰な栄養を体外に排出する身体の反応を糖尿病という
病名にしているという考え方です。
これは、Ⅱ型糖尿病について言及していると考えられ、一概に糖尿病とは言えません。

ここで、西洋医学において、糖尿病によって障害されると考えられている、
目・足腰・腎臓ですが、東洋医学における腎の考え方と共通する点があると考え、
腎について勉強しました。

東洋医学における腎とは
・主要な生理機能は、精を貯蔵することと生長・発育・生殖・水液代謝を主ること。
・腎が貯蔵する精気には先天の精と後天の精がある。
・両者を枯渇させないためには、飲食水穀を絶えず補充することが必要である。
・腎は骨と髄を滋養する。
・髄は脳と通じているので、脳・髄・骨の生長・発育・機能の状態と直接関係する。
・腎は耳に開竅する。

足腰に関しては、東洋医学においても、腎との関連性が強いと考えられています。
①腎気は精液および大小便の固摂作用を持っているため、虚すると
固摂ができなくなり、頻尿などが起きる。
②腎精の虚により骨、髄が滋養できないと、足腰のだるさや痛みが起きる。

また、目に関しては、東洋医学では肝との関連性が多く書かれていますが、
腎が脳を滋養するという点から、
目に関しても腎との関連性があるのではないかと考えました。
というのも、老化などにより腎精が虚すると、膝腰だけでなく、
目や耳に関しても変調があるからです。
それが目昏(物がはっきりと見えない)という視力障害です。
これは久病や虚弱体質、老人など、腎精が不足した場合に起こります。

以上のことから、腎について次のようなことを考えました。
東洋医学においては、
腎は先天・後天の精気を貯する場所とされており、
それによって、骨、髄、脳を滋養することで、
足腰や目や耳をしっかりと機能するようにしています。
その先天の精気は親から受け継がれるもので、生きる源であると言えます。

 では、生きる源とは何であるのか?
それは、自分で餌を捕まえて食べていく力と言えるのではないかと考えました。
動物にとって必要な、獲物を見つけ、追いかけ、捕らえ、食するという、
生命の根幹に関わる機能が腎によって滋養され、機能しています。
その機能により、後天の精気を獲得し、さらに生長・発育・生殖をしていく。
こうした流れの基幹が腎ということになります。


参考文献:
『中医基本用語辞典』
『中医診断学ノート』東洋学術出版社
『空腹が人を健康にする』サンマーク出版

画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

奥村

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