内経に曰く、
熱の嗃々なる時、
脉の渾々たるとき、
汗の漉々たるとき、
大に労れたるとき、
大に飢えたるとき、
大に渇くとき、
飽食したるとき、
大に驚きたるとき、
是等はみな刺すことなかれと。
又形気不足、病気不足、
これ陰陽みな不足也、
これを刺すべからず、
此を刺すときんば重ねて其気を竭し、
老者は絶滅し、
壮者は復せず、とあり、
中にも経脉を刺すの針は脉中の気を奪うゆえに、
みなこれを恐るべし、
尤も針は経脉のところを除きて、
ともに膜を刺しやはらぐべし、
是すなわち扁鵲が抓膜の奇術なり。
〜『鍼灸重宝記』〜