下積み修行中の冠木のお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学んで参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参ります。
どうか見守り 応援してやって下さい。


こんにちは、冠木です。

1月より始まっている映画「TRICK」

トリック公式HP より
トリック公式HP より

ドラマの頃から観ていましたが、
映画は今回で完結するようで残念です。
主題歌は14年前、ドラマのエンディングテーマだった
鬼束ちひろさんの「月光」です。
個人的に好きな曲だったので、嬉しいです★
「月光」 youtubeより


では、今回は金匱要略「 第二 痙・湿・暍病の脈・証 」より痙病についての記事です。
≪痙の症状≫


病者、身熱し足寒く、頚項強急して悪寒し、時に頭熱し、面赤く目赤く、
独り頭動揺し、卒かに口噤し、背反張する者は、痙病也。
若し其の汗を発する者は、寒湿相得て、その表益々虚し、即ち悪寒甚だし。
其の汗を発し己って、其の脈蛇の如し。
暴に腹張り大なる者は、解せんと欲すと為す。
脈故の如く、反って伏弦なる者は痙す。

夫れ痙の脈は、これを按ずるに緊して弦の如く、直ちに上下す。


上記は痙病の証象と変化についてである。
発熱、悪寒、頚項背部の強直による反り返しであり、
*頭部の発熱や顔面と眼の発赤は常に出現し
ときには、牙関緊急、開口不能、頭部動揺、両足寒冷などの症状もあれば痙病である。
*風は陽邪で上行性で動きやすいため。
完全には表証を離れることはないからである。
痙病も風強病であり、筋脈の強直や口噤反張のような症状がみられる。
もし、発汗の方法を用いた後
風邪は除かれ、湿邪が下行して腹に入ると、
腹部が張る変証がでることがあるが、
この場合は予後は良好である。
もしことの時脈が変わらず、伏*弦が現れているなら
病邪が内部(裏)に増している。
*弦脈
脈来が長くてまっすぐで、琴の弦を押さえたような感じ。
主に、肝胆病・瘧疾・痰飲証などによくみられる。
また、虚労内傷・中焦の気不足・肝病の脾に乗じた病証等でも見られる。



<太陽病、発熱無汗、反悪寒者、名曰剛痙。
太陽病、発熱汗出、而不悪寒、名曰柔痙。
太陽病、発熱、脈沈而細者、名曰痙、為難治。

太陽病、発熱汗なく、反って悪寒する者は、名づけて剛痙という。
自発の太陽病で表に水血の強くからんだ故に悪寒をなすものである。
太陽病、発熱汗出でて、悪寒せざるは、名づけて柔痙という。
こちらも太陽自発の痙病であるが、汗が出て悪寒のない病状を以て、気道だけの証を示している。
気のみ凝結して不和を生じたものである。
太陽病、発熱し、脈沈にして*細の者は、名づけて痙といい、難治と為す。
*糸のように細い脈で、軟弱無力であるが指にはっきりと感じられる。
脈が細いのは気血両虚のためである。
また、湿邪が脈道を圧迫したときにも見られる。


<誤治による痙病>

太陽病、発汗太多、因到痙。
太陽病、発汗すること太だ多ければ、因って痙を致す。
・太陽表証で発汗しすぎて津液が失われ、
筋が養分を失って痙病を起こしたもの。

夫風病、下之則痙。復発汗必拘急。
夫れ風病は、これを下せば即ち痙す。復た発汗すれば、必ず拘急す。
・元来は*太陽中風で、風邪は当然解表によって発散すべきものである。
ところが、誤って瀉下法を用いると、津液が傷められ、項背強急の痙病を起こす。
さらに誤って発汗させると、津液はさらに傷められ、筋脈は滋養されず四肢も拘急する。
*太陽中風=桂枝湯証
風邪が外襲して営衛不和(守ることができず)となること。

瘡家雖身疼痛、不可発汗、汗出則痙。
瘡家は身疼痛すとも雖も、汗を発すべからず、汗出ずれば即ち痙す。
・もとから瘡瘍(できもの)を患っていた人の場合で、
このような人には長期間にわたって膿血が流出しているので、津液はすでに不足している。
それゆえ、発汗法を用いるべきではない。


参考文献:
『金匱要略解説』
『中医基本用語辞典』
『中国傷寒論解説』東洋学術出版社
『よくわかる金匱要略』 源草社
『中医脉学と瀕湖脈学』 たにぐち書店

※画像や文献に関して、
ご興味がおありの方は 是非参考文献を読んでみて下さい。

冠木

 

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here