下積み修行中の大原さんのお勉強記事です。
勉強不足で至らない内容ですが、
少しずつ学び成長して参りますのでお許し下さい。
不出来なところもあるかと思われますが、
成長とともに少しずつお返しして参りますので
どうか見守り 応援してやって下さい。
修行生の大原です。
東洋医学の診断法の一つに「舌診」というものがあります。
これは、患者の方の舌を見せていただいて、
舌そのものの色や形、舌に付着している苔の色や分布などから、
身体全体の状態を診断するものです。
私は、これまで、舌診の勉強として
自分や
家族など身近な人の舌しか見たことがありませんでした。
ですが、先日、はじめて患者さんの舌を
見せていただく機会がありました。
正直、まだまだ勉強不足で、どのように見れば良いのか
難しいと感じてしまいました。
これを機会に、もう一度勉強し直したいと思います。
そこで今回は、舌診の大まかな内容を以下にまとめてみました。
舌診は、大まかに、舌そのものの(1)「舌質」と、
舌質に生える苔である(2)「舌苔」を観察する。
(1)舌質
舌質の観察では、「舌色」(舌の色)と
「舌体」(舌の形態)の、二つの側面から行う。
◆「舌色」の種類
・淡白(たんぱく)舌 寒証など
・淡紅(たんこう)舌 正常な状態
・紅(こう)舌 熱証など
・絳(こう)舌 紅舌よりさらに色が濃い、血瘀など
・青(せい)舌 青色で紅みがない、寒邪、血瘀など
・紫(し)舌 寒証など
・暗紅(あんこう)舌 暗みを帯びた赤色
など
「舌体」は、「舌形」(舌を静止した状態の形状)と
「舌態」(運動機能)を観察する。
◆「舌形」の種類
・老(ろう)舌 全体がひきしまって硬い、実証
・胖嫩(はんどん)舌 力がない、虚証
・胖大(はんだい)舌 膨張した舌、脾虚による水湿痰飲など
・腫脹(しゅちょう)舌 膨大した舌、中毒などの実証
・歯痕(しこん)舌 舌辺縁の歯による圧迫痕、脾虚
・痩薄(そうはく)舌 やせて小さく薄くなった舌、津液不足など
・芒刺(ぼうし)舌 舌表面にあるトゲ状の突起がある、邪熱など
・裂紋(れつもん)舌 舌表面にみられる裂溝
・光滑(こうかつ)舌 苔がなく滑らかなもの
・紅刺(こうし)舌 舌状に赤い小点が隆起しているもの、熱
・紅星(こうせい)舌 紅刺舌の小点が、大きく腫れたもの
など
◆「舌態」の種類
・強硬(きょうこう)舌 舌体が硬直
・痿軟(いなん)舌 力なく軟弱
・顫動(せんどう)舌 不随意にふるえ動く
・歪斜(わいしゃ)舌 舌を伸ばしたときに一側に変位する
・吐弄(とろう)舌 口から舌を出したままを「吐」、
舌を口から出したり入れたりを「弄」
(2)舌苔
舌質の観察では、「苔質」(形態、厚薄、乾湿と粘質)と
「苔色」(苔の色)の、二つの側面から行う。
◆「苔質」の種類
・薄厚 「薄」は正常、「厚」は苔を透して舌体が見えない
・潤燥 適度な湿潤が正常、異常には「滑」と「燥」がある
・腐膩 病的な舌苔、「腐」は比較的厚い
・剥落 舌苔が全部または部分的にはがれ落ちている
・真仮 「真」は除去できず、「仮」は除去できる
など
◆「苔色」の種類
・白 表証・寒証など
・黄 裏証・熱証など
・灰 裏証を主る
・黒 裏証のうち熱極か寒盛を示す、病変の重篤な段階で多い
など
上記以外にも、まだまだ項目はあります。
以上のように、舌診によって、
身体の様々な状態をみることができます。
特に、寒熱の診断は、その他の診断方法と比べると
一番信頼できるそうです。
私も、もっと勉強して、正確な舌診が
できるようになりたいと思います。
参考文献:
『基礎中医学』 燎原
『針灸舌診アトラス』 緑書房
*画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
ぜひ参考文献を読んでみて下さい。
大原
初めまして。鍼灸を、学んでおります。舌じ、の意味がわかりません。月へんに、難しいつくり。
貝という文字と『代』のつくり。説明が下手ですみません。
『肝胆湿熱』の症状として、載っています。
宜しくお願いします。
大曽根さん
こんにちは、コメントいただきありがとうございます。
辞書によると、「膩(ジ)」とは、漢字の意味としては
「ねばつく」「あぶら」という意味などがあるようです。
中医学用語では、舌診においては
「膩苔(ジタイ)」と出てきますが、
これは舌苔(ゼッタイ)という舌上の苔の状態の一種で、
漢字の意味の通り
舌に苔が粘りついている様子などを言います。
大曽根さんがおっしゃるように「肝胆湿熱」の証において
膩苔を呈する場合もありますが、
肝胆の湿熱だけでなく、
脾胃や下焦などに湿邪が停滞している場合にも
膩苔を呈することが多いです。
なので、膩苔が現れている場合は、
湿邪が長く停滞している可能性が大きいと
広くとらえてよろしいのではないでしょうか?