十代の頃、
憧れの鍼医に出会った。
或る日、
“今日、弟子入りを志願しに行こう”と決めたが
あちらは不在であった。
数年後、もう一度行こうと腹をくくったが、
機がそれてしまった。
そういう運命なんだと知った。
行ってならないという声なき声を聞いた。
今も彼がいて
憧れとして存在している。
仕え方というのはいろいろな形がある。
東洋医学という一点において、
僕は我が身を鍼に対して殉じる事で
彼に仕える形としてきた。
僕の生死に関わらず、
彼の生死に関わらず、
僕はこれからも仕え続けようと思っている。
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ふと、眼を閉じる。
孤独があれば僕の眼の前に形を変えて降らせよと思う。
怒りがあれば僕の前にその姿を現せてくれと天に願う。
それを滅却する為に鍼をふり続けよう。
それも含めて、わたくしの行としたい。
林
※後半、訳がわからないと思いますが、
これは特定の相手に向けた暗号のようなものですので、流して下さい。
すいません。