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僕ら鍼灸師は
その文字のまま”鍼”と”灸”を用いて
症状を改善させる仕事であります。

そして「鍼灸=東洋医学」と言われますが、
歴史から紐解けば
中国が起源の「中国医学」の一治療方法になります。
他に湯液がありますが、こちらは漢方という言い方がメジャーですね。

最近でこそ少し鍼灸や漢方(としておきます)は
世間に認知されてきましたが、
一方では”胡散臭い”や”民間療法”等の
イメージが付いてしまっている点もあります。

ちゃんとした歴史があって、
国の医療の中心であったということも含め
一般の方や鍼灸学校に入りたての学生さんに
東洋(中国)医学を少しでも知ってもらえたらと思いますので、
ざっくりではありますが説明していきます。


先ず今回は、「なぜ東洋医学と言うのか」から説明します。

◎東洋医学という言葉はいつ生まれたのか
鍼灸や漢方を一括りにし、
この言葉を用いていますが、
元々は医学、皇漢医学、和漢医学と
時代によって呼び名は様々だったようです。

ではなぜ東洋医学と言い始めたか?ですが
単純に開国と同時にヨーロッパ(西洋)の文化が
入ってきた頃(明治時代)だと考えられており、
医学自体も西洋化へと変わってきました。
つまり「西洋」の対義語で「東洋」ということです。

そして時代は昭和に入り
日本東洋医学会が設立がされ
その頃から一般的に”東洋医学”という言葉が定着したとされています。

◎東洋医学となんぞや?何を指しているのか?
現代では
鍼灸や漢方を指すことが多いのですが、
実際には広義と狭義の意味が存在しています。

広義:インド医学やユナニ医学、中国医学等のアジア伝統医学を指す。

狭義:中国医学、韓医学、日本の東アジア伝統医学を指す。

狭義の意味での方が定着していますが、
両者に言えるのは伝統医学というところ。
では、伝統医学と呼べばいいじゃないか?となりますが、
そういう訳にはいきません。

中国と韓国は伝統医学を承認しているので、
それぞれ国内では中医学、韓医学という用語を用いておりますが、
日本は未承認であるが故に、それに見合った言葉というのが存在しません。
その為、「東洋医学」のまま来ているのでしょう。

ちなみに中国から見たら、
「東洋」とは日本を指す言葉として用いられています。

〈続く〉

下野

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