「下手之法」の続きです
「凡腹を診するには、
先づ其人の氣を寧静にすることを可教なり、
若し努力すれば張り、恭敬すれば堅く、
笑語氣散ずれば變動多し、
幼童婦女下等の人は、恐畏して只不呼吸を寧静なりと思へり、
故に呼吸平和にして眠りたる意になせと教ふへし(對時)」
寧静致遠という語があるように、
穏やかで安らかになるよう五志の乱れを鎮め、
よりありのまま状態を見定めるべきことが綴られております。
その為には何が必要か。
雰囲気といいますか、
術者とそれを取り巻く凜とした場を醸し出すこともその一つ。
《参考文献》
『診病奇侅』医道の日本社