<当院でのコロナウイルス対策のご案内>
当院でのコロナウイルスに対する工夫と処置の
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どうも、新川です。
実際になにかがあるわけではないが
のどのところに違和感やひっかかりを感じる症状を
「梅核気」
と称しますが、
こちらの症状がある場合、
対応する方剤として「半夏厚朴湯」となることが多く見受けられます。
元々
後漢(25年〜220年)頃に著された『金匱要略』から出典されたものですが
そちらには
咽に「炙臠」(=あぶり肉)のようなものがある
場合は適応であるとされ、
これは「梅核気」のことを指しております。
(『金匱要略』には、他にも水腫や咳嗽発作にも適応する記載が見受けられますので、
そもそも梅核気に特化した方剤ではないことが分かります。)
その後の医家によって
名前を変えながら応用の幅を広げて処方されており、
宋の時代に陳言が著した『三因極一病証方論』では、
「大七気湯」として、
また、宋の末期頃に王碩が著した『易簡方』では、
「四七湯」と称され、
ここでは「(婦人の)悪阻」にも応用していたとのことです。
痰を取り除き、気を巡らせるという本質の部分が重要であり、
決して「半夏厚朴湯」=「梅核気」
には固執していないことが見受けられます。
そのことが方剤が持つ可能性を広げていったのでしょう。
実践の中で検証を重ねる続けることですね、頑張ります。
《参考文献》
『中医基本用語辞典』
『[新装版]中医臨床のための方剤学』東洋学術出版社
『臨床応用 漢方處方解説』創元社
『中国医学辞典 基礎篇』たにぐち書店
雨上がりの散歩中に発見。