<当院でのコロナウイルス対策のご案内>
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こんにちは、大原です。
前回は、陽明経、胃、大腸の病についてでした。
(前回の記事 → 霊枢「邪気臓腑病形篇(第4)」より六腑の病①)
さて、今回は、小腸についてです。
<原文と読み>
小腸病者、小腹痛、腰脊控睾而痛。
(小腸を病む者は、小腹痛み、腰脊睾を控きて痛む。)
時窘之後、當耳前熱、若寒甚、若獨肩上熱。
(時にこれに窘する後、耳前に當りて熱し、もしくは寒すること甚だしく、もしくは独り肩上熱す。)
甚及手小指次指之間熱。
(甚だしときは手の小指の次指の間に及びて熱す。)
若脈陥者此其候也。
(脈陥するがごとき者は、これその候なり。)
手太陽病也。取之巨虚下廉。
(手の太陽病むなり。これを巨虚下廉に取る。)
<意味>
小腸の症状は、少腹部が痛み、腰脊睾丸を控引して疼痛が発生し、
時にはほんとうに動きのとれないほどの苦しみの後、
耳前が発熱したりもしくは寒すること甚だしく、
あるいは独り肩上が熱するものであります。
甚だしいときには手の小指と次指(無名指)の間が発熱し、
もしくは絡脈下陥の現象がある。
これ等の症候はすべて手の太陽小腸経の病変に属するもので、
これには本経下肢にある合穴、
すなわち足の陽明胃経の巨虛下廉の穴をとって
治療するのである。
(『鍼灸医学大系⑭ 黄帝内経霊枢 第1〜第4』P.504〜 より抜粋)
小腸の病ですが、
一見、小腸とはあまり関係がなさそうな病変が
記されています。
「無名指(むめいし)」とは薬指のことですが、
「肩上」など、手太陽小腸経の変動が起こると
書かれていることが分かります。
続きます。
■参考文献
『鍼灸医学大系⑭ 黄帝内経霊枢 第1〜第4』 雄渾社
『CASIO EX-word DATAPLUS7』(電子辞書)