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下野です。
今回の記事は
中国医学の経典とされている
『素問』『霊枢』よりも古代とされている
「馬王堆漢墓遺跡」より出土した医書
『五十二病方』について書いていこうと思います。
それで先ずは、
「馬王堆漢墓」について軽く説明しておきます。
馬王堆漢墓
中国湖南省長沙にある紀元前2世紀の墳墓。
前漢初期に長沙の宰相を務めた
利蒼とその妻子を葬ったとされている。
墓は三墓あり、
1972〜74年にかけて発掘・整理され
その三号墓から
古代の経脈を記した「足臂十一脈灸経」「陰陽十一脈灸経」、
治療の際診断に用いたであろう「脈法」「陰陽脈死候」、
治療方法を記した「五十二病方」等
多くの医学関係の帛書竹簡が発掘された。
中でも、
一号墓(利蒼の妻)からは
無色透明の液体に浸された
非常に保存状態の良いミイラが見つかった。
このミイラは筋肉には柔軟性が有り、
手足は自由に曲げ伸ばしができ、
皮膚を押すと、くぼんだ筋肉が戻ってきたとされ、
ミイラを解剖すると
臓器は比較的完全な外形で、
神経もしっかりと見分けることが出来たとされています。
つまり
当時の医療技術の高さを知ることが出来る
重要な資料となったわけです。
そんな遺跡から発掘された
当時の医学書、
といっても薬草を使う時もあれば、
占いのような治療を行ったりと、
時代背景を非常に表しています。
次回から記していこうと思います。
<参考文献>
『馬王堆出土文献訳注叢書 五十二病方』東方書店
※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。
下野