梅

新年おめでとうございます。
下野です。
随分と久しぶりになりました
『万病回春』の記事になります。
前回まで「形体を釈す」をやり始めましたが、
語呂合わせの文字で、
後漢時代の末期に劉熙りゅうきが著した
釈名しゃくみょう』の引用でしたので、
実際『釈名』自体を読んでみて、記していこうと思います。
その為、一旦先に進め
「週身臓腑の形状」に参ります。


【原文】
肝、重四斤四両。左三葉、右四葉、凡七葉、主蔵魂。
心、重十二両。中有七孔三毛。盛精汁三合。主蔵神。
脾、重二斤三両。扁広三寸、長五寸。有散膏半斤。
主裹血。温五臓、主蔵魂。
肺、重三斤三両、六葉両耳、凡八葉、主蔵魄。
腎有両枚、重一斤一両、主蔵志。

<第二に続く>


【書き下し文】
肝、重さ四斤四両。左三葉、右七葉、凡そ七葉。魂を蔵することを主る。
心、重さ十二両。中に七孔、三毛あり。精汁を盛ること三合。神を蔵することを主る。
脾、重さ二斤三両。扁広三寸、長五寸。散膏半斤あり。血をつつむことを主る。
五臓を温め魂を蔵することを主る。
肺、重さ三斤三両。六葉両耳凡そ八葉。魄を蔵することを主る。
腎、重さ一斤一両。志を蔵することを主る。


【現代語訳・解説】
肝は重さが二斤四両、左三葉で右は四葉の全七葉に分かれ、
魂を蔵することを主る。
心は重さが十二両、中に七つの穴と三本の毛があり、
精汁三合を含み、神を蔵することを主る。
脾は重さ二斤二両、歪んだ円球形の周囲の広さが三寸、
長さが五寸、散膏が半斤あり血を包むことを主り
五臓を温め、意を蔵することを主る。
肺は重さが三斤三両、六葉と二耳の八葉に分かれ
魄を蔵することを主る。
腎は二枚あり、重さが一斤一両で志を蔵することを主る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
臓腑の形状について記しており、
これは『霊枢』の「腸胃篇」と
『難経』の四十二難に基づいているとされている。


<参考文献>
『万病回春解説』 創元社
『万病回春.巻之1-8』 早稲田大学 古典籍総合データベース

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

下野

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