緑書房より鍼灸ジャーナルなる鍼灸専門の雑誌が創刊されました。
巻頭で
いま日本鍼灸業界に問われるものとう題目で
矢野忠先生、
小林詔司先生、形井秀一先生、
松田博公氏らが
主に現代の鍼灸学校制度の問題点についての対談されており、
ここが大変面白かったです。
紹介しますと、
松田 「日本の鍼灸は、
内憂外患の状況です。
外患としては中国鍼灸界とWHOが共同歩調を取って進めている鍼灸きグローバル化のなかで
、
日本のアイデンティティーをどう形成するかという問題があります。内憂としては、明治以
降、
日本政府が鍼灸に対してきちんとした政策を立ててこなかったことを遠因として、鍼灸の思
想と技術の継承が危うくなっている。
とりわけ、規制緩和という新自由主義政策に支えられて、
鍼灸学校の経営に商業主義が導入され、
近々、専門学校が86校になるという話です。
そろそろ増加も止まるのかと思っていたら、まだ増えるという。一体どういう発想で増やし
ているのか、よく分からない。
今日は、全日本鍼灸学会、日本伝統鍼灸学会という2つの学術団体の役員として、
こういった鍼灸界の焦眉の課題について、
日頃、考えておられる3人の鍼灸家に来ていただきました。
忌憚のないご意見をうかがいたいと思います。
」
といった松田氏の切り口で始められています。
鍼灸業界、鍼灸専門学校の諸問題がリアルに話し合われていて、
とてもわかりやすかったです。
隔月で発行されるようですが、
期待大です。