【週2日程度の研修生募集中】
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当院蔵書の閲覧、及び基礎中医学の修得を目指し、
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期間:6ヶ月(相談により更新の余地あり)
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江坂の喫茶店にて
江坂の喫茶店にて(見た目的に上のミルク部分を混ぜてしまうのがもったいないですが混ぜないと美味しくないという葛藤がありました。)

こんにちは、大原です。
ある勉強会がきっかけで、
清肺湯せいはいとう」について調べよう、ということになりました。

この清肺湯という方剤は
タバコをよく吸う人などが
長く続く咳や痰を取り除くために用いられる印象が強いです。
(ドラッグストアでも取り扱っていますね)
そのようなイメージから、
おそらく肺の中にこもった
熱邪や痰濁を取り除く働きがあるのだと思います。

さて、実際はどうでしょうか、
文献を調べてみましょう。

 中医臨床のための方剤学より
<清肺湯の組成>
甘草:1g、
黄芩:4.5g、
桔梗ききょう・茯苓・陳皮・貝母ばいも桑白皮そうはくひ:各3g
当帰・天門湯・山梔子さんしし・杏仁・麦門冬・五味子:各2g
生姜・大棗と水煎服用する。

<効能>
清肺養陰・理気化痰

<主治>
肺失清粛・痰邪阻肺・化熱傷陰

主治や効能をこのように確認すると、
やはり肺にたまった熱や痰を取り除く働きがあるようですね。

さて、この清肺湯のもともとの出典は
万病回春という古文書のようです。
少し抜粋してみましょう。

一切の咳嗽、上焦に痰盛んなるを治す。

以下、上述の組成の通り、そのほう(作り方)が続きます。
さらに、痰を吐こうにも吐けない場合には
瓜蔞かろう枳実きじつ竹瀝ちくれきを加え、五味子ごみしを去る。
などの加減法が続きます。

ここで、「五味子」とは
斂肺に働くので止咳を補助し、辛散薬による傷陰を防ぐ
という働きがあるようです。
すなわち、肺気をこもらせてしまう方向に作用するので
痰を排泄させることができない場合には
症状が余計に悪化する可能性があるのでしょう。
そのため、痰の排泄を促すために
五味子を取り除くのですね。

また、瓜蔞(瓜楼)は清熱化痰(熱をとりつつ痰を化す(除く))に、
枳実は化痰消痞かたんしょうひ(痰を除き胸のつかえを取る)に、
竹瀝は清熱滌痰じょうたん(熱をとりつつ痰のつまりを取り開く)に
それぞれ働くようです。

なかなか排泄されない痰を、
各薬味の働きによって
取り除こうとしていることが分かります。

このような加減法を考察していくと
各単味ごとの働きを知ることができますね。

続きます。

 


参考文献:
『中医臨床のための方剤学』 東洋学術出版社
『中医臨床のための中薬学』 東洋学術出版社

『万病回春解説』 創元社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

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